抵抗のモダンガール 作曲家・吉田隆子

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  • サイズ B6判/ページ数 168p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000240444
  • NDC分類 762.1
  • Cコード C0036

内容説明

芸術性の高い、民衆のための音楽を!時代や社会を厳しく批評しながら、自分を欺かず、真っ直ぐに生きた吉田隆子。今再び、暗い時代に入ろうとする日本に、彼女の生涯と作品が訴えかけるものとは?権力に抗う人々の姿を追い続けてきた作家が、鋭く鮮やかに描き出す。

目次

第1章 「お嬢様」育ちのモダンガール
第2章 迸る情熱
第3章 新しい民衆音楽の創造を
第4章 嵐に呑まれて
第5章 翼を取り戻す
第6章 未完のオペラ

著者等紹介

田中伸尚[タナカノブマサ]
1941年東京生まれ。慶應義塾大学卒。朝日新聞記者を経て、ノンフィクション作家。『ドキュメント憲法を獲得する人びと』(岩波書店)で第8回平和・協同ジャーナリスト基金賞。明治の大逆事件から100年後の遺族らを追ったノンフィクション『大逆事件―死と生の群像』(岩波書店)で第59回日本エッセイスト・クラブ賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小鈴

15
朝ドラ「エール」より朝ドラに相応しい主人公だ。古関裕而とほぼ同時代を生き、三度検束され、治安維持法で逮捕された作曲家。大正デモクラシーで自由を満喫。女性も男性のように学び、恋愛する。女の処女性はドブに捨てろ!妻子ある画家三岸好太朗と退廃的な関係になりながらも、別れ、作曲家の道を歩み結婚(のち離婚)。PM創立メンバーで小林多喜二の追悼歌を作曲。劇作家・久保栄(事実婚)に出会い、「火山灰地」の劇音楽を作曲。政治のための音楽から新しい民衆の音楽に目覚め、音楽で「我々の土の上に花を咲かせたい」と意気込むも。。。2020/07/08

小鈴

14
【メモ】栗原裕一郎は、下記の本で日本の政治運動と音楽を歌声喫茶まで遡って語っていた。https://bookmeter.com/books/11915294 吉田隆子の本を読むと、PMのメンバーだった声楽家の関鑑子が1948年に「うたごえ運動」を広めたとある(131)。吉田隆子はうたごえ運動には関わらなかったが、うたごえ運動も遡ればこのPMのメンバーなんですよね。最近読んだ本がたまたま重なっただけだが、今につながる政治運動と音楽の流れを私なりに掴めました。2020/07/08

風琴

1
三岸好太郎の関連で知った人物。興味があったのでこの本でその生涯を詳しく知ることができた。吉田隆子はお嬢様育ちだったけれど、もともと自立心が強かったんだろうなぁ。音楽の才能を生かす道として演奏者でなく、作曲家として生きるには当時の日本ではあまりにも制約が多かったのかもしれない。相当気の強そうな感じはしますが、魅力的な人物ではあるのでしょう。ともかくその作曲したものを聴きたくなりました。2016/10/17

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