• ポイントキャンペーン

TPPと食料安保―韓米FTAから考える

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 156p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000240437
  • NDC分類 678.3
  • Cコード C0036

内容説明

TPPを米国とのFTAと考える農政ジャーナリストの著者は、最近韓米FTAが発効した韓国の動向が、今後の日本の食料安保問題等の参考になるのではという視点から、韓国での取材を行いその実態を報告する。関税撤廃に動揺しながら、農業の新たな可能性を探る一方で、韓国ではISD条項、知的財産権、自由診療制度など懸念される問題も山積みしている。サムスン経済研究所のトップへのインタビューや農業と食品産業を結合する全羅北道での大食品産業基地の試みなど隣国での食料・農業問題への取組みの紹介は、TPPに対応しなければならない日本にとって大いに参考になるのではないか。TPP問題で揺れる日本の現状を憂慮し、その問題解決のための提言をする書き下ろし。

目次

第1章 聖域論争の空しさ
第2章 韓国FTA大国への道
第3章 韓米FTAその全体像
第4章 韓国農業は壊滅するか
第5章 韓国綱渡りの農業政策
第6章 TPP後の日本農業(1)―生産調整問題
第7章 TPP後の日本農業(2)―農地問題
第8章 TPPの時代と食料安保

著者等紹介

中村靖彦[ナカムラヤスヒコ]
1935年仙台市に生まれる。1959年東北大学文学部卒業。NHKに入り、教育局農事部などを経て、解説委員になり、農業・食料問題の分野を担当。米価審議会委員などを歴任。現在、東京農業大学・女子栄養大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

17
21分野。ヒト、モノ、カネの自由な交流(8頁)。しかし、ヒトでいえば外国人労働者と闘って勝てるか? 日本をTPPに参加させるのは、アメリカの意志。財政赤字に高失業率(10頁)。また利用されるのか。著者はTPPに賛成できない理由として、そのメリットが見えないことを挙げる(12頁)。とかく賛否に関心が集まるが、そうではなく、TPPでより日本人の 厳しい暮らしが想定される点に関心を持ちたい。韓国の事例で、関税撤廃例外はコメのみ。  2014/08/09

石塚 哉史

3
TPPや食料安全保障について考える上で米韓FTAの事象を説明。後半で日本への提言も示しているが、韓国の詳細な記載と比較すると少し迫力不足な印象。とはいえ、韓国の動向を踏まえて日本の食と農を考えるにはよい書籍に感じます。2014/05/16

みくきのこ™

2
全体の約1割を聖域ですなんて海外勢に言っても納得をしてくれるのは困難でしょう。日本と状況の似ている韓国の米韓FTAを見ながら、TPPの効果を検証。なかなか鋭い意見が書かれており、考えさせられる部分も。何と言ってもTPPの情報はほとんど外に漏れないため、すでに施行されている米韓FTAから共通点を探る。韓国の農業は多国とのFTAで甚大な被害を被っているが、政府と関係者が一丸となって問題解決に取り組んでいる姿は、政府任せの日本とは違う印象。人は農業が大事だと言うが、農業をやれと言われてやる人は少ない。確かに。2014/06/24

coolflat

2
今まで一度も関税を撤廃したことがないところを聖域と言うならば、食料輸入品の6.5%、農業以外の分野に属するものを合わせると全体の10.3%に当たると言う。聖域という言葉を素直に解釈するならば、誰にも侵されることのできない領域のことである。全体の10.3%が果たして聖域と言えるのか。著者は10.3%もある聖域を守ることはできないと言う。自民党は聖域は必ず守ると断言するが、端から無理筋なのだ。ところで日本のTPP交渉で参考になるのは米韓FTAである。現在の状況を見るに、やはり韓国農業は厳しい状況のようである。2014/05/20

ニョンブーチョッパー

1
2014/05/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7867556
  • ご注意事項