地中海世界の“名誉”観念―スペイン文化の一断章

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000238656
  • NDC分類 236
  • Cコード C0022

内容説明

スペインをはじめ地中海をとりまく地域では、独特の“名誉”観念が広く共有されている。とりわけ家族の女性の貞潔さに基づくとされるこの“名誉”観念は、ときに深刻な悲劇を生み、多様な変奏を伴いながらも、今日もなお人びとの行動と思考を規定している。中世にさかのぼるこの観念の醸成の経緯や歴史的変遷、そして宗教との複雑な関わりを、著者は永年にわたるスペイン社会史・家族史の研究蓄積を踏まえて解き明かす。

目次

1 環地中海地域における“名誉”観念(はじめに―“名誉”観念の表出現象;環地中海地域になぜこの観念が遍在するのか;民衆がなぜ“名誉”観念をもつのか;“名誉”はなぜ女性の貞潔性と結びついたか;宗教は“名誉”観念生成にどのような役割を果たしたか)
2 スペインにおける“名誉”観念の生成と変遷(“名誉”観念はスペインでいつ、どのように生成されたか;“名誉”観念の成立後にどのような変化がおきたか;カスティーリャ王国でジェンダーはどのように生成されたか―“名誉”観念からの派生;ジェンダーの教会による官製化―トリエント公会議以後の聖図像の変遷をとおして;近世・近代における“名誉”観念の顕れ)

著者等紹介

芝紘子[シバヒロコ]
1944年、東京都生まれ。1966年、津田塾大学学芸学部英文科卒業。1970~74年、マドリード・コンプルテンセ大学に留学。2005年、文化史学博士(同志社大学)。東海学園大学ほか複数大学で非常勤講師を務める。専攻はスペイン社会史・家族史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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人生ゴルディアス

2
スペインや地中海地方の貞操観念とかそのあたりの文化史。映画のゴッドファーザーでちょっと男と会話しただけの娘が父親にむちゃくちゃ殴られて、見かねた男が結婚を申し出るシーンがあったけど、この文化圏なんだろうな。北ヨーロッパでは姦通の罪において寝取られ男の出番はないけれど、スペインをはじめとした地方は違う。寝取られたほうも名誉のために戦わなければならず、むしろそちらが中心に立つ。うーん、現代のDVにまで敷衍させるのは無理だと思うけど(例えば米国のDV率は説明できないから)新しい文化を垣間見ることはできた気がする2016/08/30

tmt@とまと

0
スペイン文学に欠かすことのできない《名誉》観念について取り扱った本。分かりやすかったと思う。女の貞操を守る事と深く結びついている《名誉》観念。地中海諸国に共通して見られる考え方みたいだけど、スペインではレコンキスタの歴史がより《名誉》観念を民衆の意識に強く焼きつけてるのかな。聖母マリアとの関連も興味深い。ドンフアニスモの話も面白かった。2012/05/09

メルセ・ひすい

0
14-15 赤18本当ですか(☆。☆) 冒頭サッカーWC.のジダンの頭突き事件。現代西班牙と言えば同性婚・ポルノの国。(*^.^*) 女性家族の性的貞潔性遵守の国? 今、カトリックって…ローマ法王の性スキャンダル…。そのベールの下に、もう一つの顔。異端審問所が演劇で断罪、基督教倫理の転換を促した非基督教社会でもある。そうです…西班牙社会は宗教的表層と世俗的内実で形成され、異端審問所が統制・教化していた中世の呪縛がソコココニ。世俗社会とカトリシズムが切り結び織りなした歴史の国なのだ(?_?)ですか2010/11/09

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