出版社内容情報
1860年代から1945年まで,朝鮮半島では民乱,甲午農民戦争,義賊の乱,3.1運動,新興宗教の活動など,様々な民衆運動が沸き起こった.民衆史学的歴史観に基づき朝鮮民衆の日常的世界を逆照射する.
内容説明
開国前夜から日本植民地支配期を経ての解放まで、民乱・農民戦争・義賊・独立運動・宗教運動など、多彩で広範囲に展開された朝鮮の民衆運動。それらの事例を時系列的に取り上げながら、農村社会における民衆意識がどのように民衆運動へと結集していくかの動態を、「士」と「両班」と「民」の相関を通して描きだす。近代朝鮮における政治文化と民衆ナショナリズムの特質を明らかにした、初めての民衆運動通史。
目次
方法と課題
士と民の境界―朝鮮後期における平等思想の形成
民乱時代の開幕―壬戌民乱の世界
開国期の民乱―原州民乱の事例から
異端の反乱―甲午農民戦争と士意識
大韓帝国期の民乱―士の呪縛とその相貌
義賊の時代―火賊・活貧党の世界
「独立万歳」の論理―三・一運動と民衆
植民地期の東学―『鄭鑑録』信仰との共鳴
救世主の誕生―普天教に集う民衆
見果てぬ開闢―普天教の親日への転回と民衆
民衆運動の伝統と現在
著者等紹介
趙景達[チョキョンダル]
1954年、東京生まれ。中央大学文学部卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。千葉大学文学部教授
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