出版社内容情報
蕎麦を座標軸にして江戸時代の習俗,人びとの心をさぐる文化史としての蕎麦.蕎麦文化の基を作った寺院,大名から庶民まで,その生活と蕎麦との関わりを川柳・俳諧・落語・歌舞伎その他の資料を博捜し生き生きと描き出す.
内容説明
江戸の食生活のなかで、ぬきんでて親しまれていた蕎麦。そのルーツは?また、夜の外食産業のチャンピオン夜蕎麦売りの経営作戦とは?蕎麦文化の基を作った寺院をはじめ、大名から庶民まで、その生活と蕎麦との関わりを、川柳・俳諧・歌舞伎・落語・絵などの資料を博捜して生き生きと描き、江戸時代の習俗や人びとの心を探る文化史としての蕎麦。
目次
プロローグ(蕎麦切出現から七十年間のライトアップ;蕎麦を食べるタイミング)
1 大名と蕎麦(寸描;柳沢信鴻の『宴遊日記』を中心に)
2 寺院と蕎麦(寺院と蕎麦;称往院―道光庵の栄光と失意;深大寺)
3 江戸っ子と蕎麦(新蕎麦;年越し蕎麦;蕎麦と粋;蕎麦酒屋)
4 江戸の夜蕎麦売り(夜の外食産業のチャンピオン;メニューと品質;繁昌するノウハウ;営業作戦・情報機能・危機管理;江戸中の小銭をさらう賢さは;さらば幻の夜蕎麦売りよ)
著者等紹介
笠井俊弥[カサイトシヤ]
1925年生。1948年東京大学経済学部卒。1991年日本製粉(株)専務取締役退任。月刊誌「愛犬の友」(誠文堂新光社)にエッセイをシリーズ連載。NHKテレビをはじめ、テレビ・ラジオに出演
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