出版社内容情報
ハビトゥス・実践コミュニティ・暗黙知といった理論的視角をとりこみ、人々が他者とともに行う実践=「生」を通して、いかに国家などとの動態的な関係性や共同性を生み出すかを、タイ社会のフィールド研究から浮き彫りにする。
内容説明
ヒトのもっとも基底的な実践の総体としての「生」に焦点をあて、ハビトゥス・実践コミュニティ・暗黙知といった非言語的な知と技法にかかわる理論的視角をとりこみながら、人々が他者とともに行う実践を通していかに国家あるいはコミュニティのなかで動態的な関係性や共同性を生み出すかを、タイ社会のフィールド研究から浮き彫りにする。第3回日本文化人類学会賞受賞。
目次
「生」の人類学というまなざし
第1部 「生」のフィールドから(精霊と力;儀礼とイデオロギー;苦悩とコミュニティ)
第2部 実践・イデオロギー・コミュニティ(実践の概念―ブルデューのハビトゥスをめぐって;イデオロギーと実践;実践宗教の人類学―上座部仏教社会への視点;日常的実践とコミュニティ)
コミュニティを想像する
著者等紹介
田辺繁治[タナベシゲハル]
国立民族学博物館名誉教授、元大谷大学文学部教授。文学修士(京都大学大学院文学研究科)、Ph.D.(ロンドン大学大学院東洋アフリカ研究学院)。澁澤賞(1978年)、日本文化人類学会賞(2008年)受賞。専門は社会人類学で、東南アジアにおける上座部仏教、精霊信仰、保健医療、エイズ自助グループの研究を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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