内容説明
戦争犯罪とは何か。どのような者が戦犯になるのか。たんに条文を解説するのではなく、国際刑事裁判所(ICC)の将来を見据えつつ、実際の裁判の場でどのように法が適用されているのかを、具体的なケースに即して説明する。3年間、旧ユーゴ戦犯法廷の判事を務め、裁判実務に通暁する著者にして初めて成った本邦初の教科書。
目次
第1章 20世紀の戦争と国際刑事裁判(第一次世界大戦後のドイツ戦犯の裁判;第二次世界大戦後の戦犯裁判 ほか)
第2章 国際刑事裁判所(ICC)とは何か(設立の経緯;捜査と管轄犯罪及びICTYとの違い ほか)
第3章 戦争犯罪とは何か(国際的な刑事裁判所が管轄する犯罪;戦争犯罪とは何か ほか)
第4章 戦犯として処罰されるのは誰か(個人の直接責任;コマンド責任 ほか)
第5章 付論:NATO爆撃は人道的介入か(人道的介入とは何か;ラチャック事件とは何か ほか)
著者等紹介
多谷千香子[タヤチカコ]
1946年生まれ。東京大学教養学部国際関係論卒業。東京地検検事、法務省刑事局付検事、外務省国連局付検事、総務庁参事官、最高検察庁検事等を経て2005年3月に退官。2001年9月から2004年9月まで、旧ユーゴ戦犯法廷判事を務める。法政大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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