出版社内容情報
1960年に行われたジャック・ラカンのセミネール第7巻.下巻では,ソフォクレスの『アンティゴネ』を取り上げ,「裏切られても後悔しない」アンティゴネの生き方に,精神分析の倫理を求めていく.
内容説明
「精神分析における倫理とはなにか」。この根本的な問いをテーマに掲げた、一九六〇年のジャック・ラカンのセミネール。下巻では、ソフォクレスの『アンティゴネ』を導きの糸としながら、フロイトによって切り拓かれた精神分析の本質を探究していく。主体の欲望を突きつめることを推奨し、「汝、欲望することなかれ」とは正反対の「汝、欲望に関して譲歩することなかれ」という倫理格率をうち立てるにいたるまでの白熱した議論の記録。
目次
享楽のパラドックス(神の死;隣人愛;侵犯の享楽;死の欲動;善の機能;美の機能)
悲劇の本質ソフォクレスの『アンティゴネ』への注釈(アンティゴネの輝き;この戯曲の組み立て;二つの死の間におけるアンティゴネ)
精神分析の悲劇的次元(幸福の要求と精神分析の約束;精神分析の道徳的諸目標;倫理の諸パラドックス―あるいは「汝は汝の欲望に従って行動したか」)
著者等紹介
ラカン,ジャック[ラカン,ジャック][Lacan,Jacques]
1901‐1981。フランスの精神分析家。パリに生まれ、パリ大学で精神医学を修め、主にパラノイアを研究。第二次大戦後、フロイト理論をラディカルに展開し、有名な「鏡像段階論」をはじめとする自我や無意識の構造主義的探究によって、精神の科学に新たなる地平を拓いた。1964年にはパリ・フロイト派を創設し、その後のフランス精神分析の隆盛に決定的な役割を果たす。その思想活動は哲学・社会学・文学・言語論・記号論などにも広範な影響を及ぼした
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