ジャック・ラカン精神分析の倫理〈上〉

ジャック・ラカン精神分析の倫理〈上〉

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  • サイズ A5判/ページ数 264p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000236294
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0011

出版社内容情報

「精神分析の倫理」をテーマに掲げた,ジャック・ラカンのセミネール第7巻.上巻では,フロイトの「欲望」概念を切り口に,主体における欲望のメカニズムや,欲望の対象と主体との構造について論じる.

内容説明

「精神分析における倫理とはなにか」。この根本的な問いをテーマに掲げた、一九六〇年のジャック・ラカンのセミネール。上巻では、独自の「もの das Ding」という概念を導入しつつ、主体における欲望のメカニズムや、欲望の対象と主体との関係という、精神分析の根幹に関わる問題を論じる。聖書の十戒に見られるような規範が持つ構造を、精神分析の視点から明らかにしようとするラカンの意気込みが、カントやサド、聖書などの豊富な引用を交えた講義から生き生きと浮かび上がってくる。

目次

“もの”の導入(快楽と現実;『草稿Entwurf』の再読;「もの das Ding」;道徳的法則について)
昇華の問題(諸欲動とルアー;対象と“もの”;「無からex nihilo」の創造について;余白の短い注釈;アナモルフォーズする宮廷愛;ベルンフェルト批判)

著者等紹介

ラカン,ジャック[ラカン,ジャック][Lacan,Jacques]
1901‐1981。フランスの精神分析家。パリに生まれ、パリ大学で精神医学を修め、主にパラノイアを研究。第二次大戦後、フロイト理論をラディカルに展開し、有名な「鏡像段階論」をはじめとする自我や無意識の構造主義的探究によって、精神の科学に新たなる地平を拓いた。1964年にはパリ・フロイト派を創設し、その後のフランス精神分析の隆盛に決定的な役割を果たす。その思想活動は哲学・社会学・文学・言語論・記号論などにも広範な影響を及ぼした
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感想・レビュー

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またの名

7
王様は裸だと言ってるだけと噂されたラカンが、自分のやり方はもう少しユーモアを含む「あの破廉恥な女を見ろ。服の下は裸だ!」式ですとか相変わらず訳の解らない喩えで応答。この巻では道徳の起源と快楽の起源の奇妙な繋がりを示す。善悪の彼岸は快原理の彼岸と同じ場所へ通じ、内部だが同時に異質で外部として放逐されるモノdas Dingとの遭遇、モノに対する様々な防衛反応の組織の仕方が主体の選択と方向付けを規定。快楽を求める快原理により彼岸のモノの享楽に到達しないよう制御され、主体はモノを避けつつ対象で代理表象すると議論。2018/12/26

ルンブマ

3
一撃必殺系の"オシャレ"は二つある。一つは超ロング丈のコートで全てを覆い隠して他は何もせずに一撃必殺というもの、二つ目はレアスニーカーを履き、他は何もせずに一撃必殺というもの。前者は現存在の存在自体を隠しているヴェールは虚偽・仮象であり、その下のものこそが真理ということを盲信する単純で純粋な二元論支持者。後者はただのファルス。昇華(対象の〈物〉への引き上げ)とはある意味、前者である。2020/07/29

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