出版社内容情報
「新古典派成長理論」の生みの親でノーベル経済学賞を受賞した著者が,自らの理論を整理し,80年代に登場した「内生的成長理論」を検討・批判することで,その再構築を行う.経済成長についての必読テキストである.
内容説明
「成長理論」の分野は、1960年代に隆盛を迎え70年代に下火になった後、80年代後半の「内生的成長理論」によって活力を取り戻し、現在にいたっている。本書では、1960年代に「新古典派成長理論」を完成させた著者が、まずこれまでの自らの理論を整理し、次に、著者の理論を批判して登場したロバート・ルーカスやポール・ローマー達の「内生的成長理論」を比較・検討する。そしてそれを踏まえて「成長理論」の再構築をはかっている。この分野の生みの親で、1987年のノーベル経済学賞受賞者でもある著者がまとめた、成長理論についての最良かつ必読のテキストである。
目次
ノーベル賞記念講演1987年12月8日 成長理論―回顧と展望
第1章 恒常状態の特性
第2章 可変的な資本・産出量比率
第3章 直接代替のないモデル
第4章 2種類の資産をもつモデル
第5章 成長モデルにおける経済政策
第6章 経済政策の諸側面
第7章 標準モデル再論
第8章 人的資本―ルーカス・モデル
第9章 内生的技術―ローマー・モデル
第10章 新消費財―グロスマンおよびヘルプマン
第11章 シュンペーター的な着想―アギオンおよびホーウィット
第12章 集計的成長理論に関する教訓と示唆