出版社内容情報
日本は詩歌の豊かな国である。古代、からうたの衝撃を受けて成立し、「恋と鎮め」を担った和歌の詩心は、中世の動乱をへて、連歌、俳諧はもとより、『平家物語』、『源氏物語』、猿楽能、浄瑠璃、歌舞伎へと拡散し、近現代詩へといかに継承されたか。列島弧での詩の営みの歴史と、そこに隠された人間のドラマを活き活きと描き出す。
内容説明
神話時代から現在まで、歌謡、和歌、連歌、俳諧、漢詩、源氏物語、平家物語、猿楽能、浄瑠璃、短歌、俳句、近・現代詩に至る列島弧のうたごころの歴史をたどる―実作者の実感に立つ日本語詩歌、はじめての通史。
目次
1(詩歌の発生;つづいて持続;季の座・恋の座 ほか)
2(地名から季詞;歌枕の生理;季詞という採物 ほか)
3(新しいからうた;新体より新声へ;敏なる哉水先案内者 ほか)
著者等紹介
高橋睦郎[タカハシムツオ]
1937年北九州に生まれ育つ。福岡教育大学国語国文学専攻。卒業後上京して広く学芸の諸先輩に学ぶ。少年時代から自由詩、短歌、俳句、散文を併行試作、小説、オペラ台本、新作能、新作狂言、新作浄瑠璃…などを加えつつ、現在に至る。詩集27冊、歌集6冊、句集7冊ほか著書多数。近年は古典文芸、古典芸能の読みなおしをつづける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
1
文学史のプリント作成中2013/11/17
やま
1
こんなふうに縦横無尽に思考したいなぁ2012/02/12
Rico_bosin
0
実作者が挑んだ二千年の日本の詩歌の通史。「やまとうた」「からうた」など駆使される分析概念の明晰さ。時代状況や個々人の背景などの豊富な情報。そのようにして示された「通史」の文脈上で実際の詩歌が引用される。引用された詩歌が,「通史」に位置づけられることで,輝きを増して迫ってくる。驚きと喜びに満ちた読書体験を得られた。2014/08/28
メルセ・ひすい
0
15-149 初出誌月刊「図書」2008.09~2011.08「詩の授業」久女⇒春寒の髪のはし踏む梳手かな 稲妻に面を打たす蚊帳かな 玉虫や瑠璃翅乱れて畳とぶ 夕顔やひらきかかりて襞深く 茄子もぐや日を照りかえす櫛のみね 水暗し葉をぬきん出て大蓮華 玄海の波濤のくらさや雁叫ぶ 葉鶏頭のいただき躍る驟雨かな ☆古代、恋と鎮めを担った和歌の詩心は、連歌、俳諧はもとより、平家物語、猿楽能、浄瑠璃、歌舞伎へと拡がり、近現代詩へといかに継承されたか。詩の営みと、そこに隠された人間のドラマの歴史を活き活きと描き出す2012/04/02
tapestry
0
詩を読むのはたのしい。詩について語られていることを読むのもたのしい。親しんできた詩にここでもう一度出会えるのも嬉しいし、今までしらなかった詩、見過ごしてきた詩をどう評価しているのか、うかがい知って驚くのもたのしい。おそらく世界でもまれなほど詩叢ゆたかな日本の詩の二千年を振り返る。それは評者=著者への信頼がなくしては成り立たない。たとえ小説などを読み進むのに比べ、数倍の時間がかかるとしても。読み終わっての一言は、「もっと読みたい。詩にまつわるお話はまだ始まったばかりではないですか」であった。2012/03/14




