出版社内容情報
殺人や強盗等の凶悪犯罪が増えているわけではないのに,「治安悪化神話」と厳罰化傾向は根強い.では本当の問題は何か.増える高齢者犯罪,刑務所の過剰収容,少年非行の高年齢化…….客観的データに基づく実証的な犯罪対策,処遇現場の実情をふまえた更生のあり方を詳論し
内容説明
いま、本当の問題はどこにあるのか。どのような対策が求められているのか。実務家出身の犯罪学者による研究の集大成。
目次
第1部 犯罪と治安(犯罪統計は何を測っているのか―警察庁長官指示と認知件数、検挙率等の関係;日本の治安悪化神話はいかに作られたか―治安悪化の実態と背景要因;日本の治安の本当の問題はどこにあるのか―高齢者犯罪の増加;科学的に犯罪を測定することは可能か)
第2部 刑罰と犯罪者の更生(刑務所の過剰収容はなぜ起きるのか―過剰収容の意味と刑務所処遇に与える影響;日本の司法は、誰を罰しているのか―刑務所受刑者から見た日本の刑罰;刑務所の中の刑務所―昼夜間独居の住人たち;刑務所を支える受刑者―経理夫;受刑者の社会復帰を阻んでいるものは何か―刑務所における仮釈放の実態と再犯防止に向けた改革のあり方;日本ではなぜ高齢者を罰するのか―ノルウェーから見えてくる日本の高齢者犯罪増加の原因;日本ではなぜ死刑が廃止されていないのか―死刑を議論するための前提事実;日本における厳罰化とポピュリズム―被害者支援活動、マスコミと法務・検察の役割)
第3部 少年非行と処遇(非行・逸脱における格差(貧困)問題―雇用の消失により高年齢化する少年非行
少年院か、少年刑務所か―判決後の処遇から考える少年司法厳罰化の現実と矛盾)
著者等紹介
浜井浩一[ハマイコウイチ]
1960年生まれ。龍谷大学大学院法務研究科教授。専門は刑事政策、犯罪学、社会調査、統計学・犯罪心理学。早稲田大学教育学部卒業後、法務省に入省。刑務所、少年院、少年鑑別所などの矯正施設、保護観察所(保護観察官)や矯正局に勤務したほか、法務総合研究所研究官、在イタリア国連犯罪司法研究所研究員等を経て、2005年4月から現職。法務総合研究所在籍時には、犯罪白書の作成にも携わる。厚生労働省社会保障審議会専門委員、総務省「今後のICT分野における国民の権利保障等の在り方を考えるフォーラム」構成員などを歴任。犯罪社会学会常任理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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