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内容説明
私たちが日々口にしている食品。その安全性はいったい誰が、どのように守っているのだろうか?グローバル化の発信地アメリカでは、食の安全は政治圧力や業界団体の資金力によって、大きく左右される。食品業界と議員の癒着から、大腸菌O157による食中毒事件、遺伝子組み換え作物、バイオテロにいたるまで、生命に関わる食の実態を、第一人者が克明に伝える。
目次
食の安全は政治的である
第1部 食の安全を拒む(食中毒と政治―さまざまな問題の始まり;食肉安全規制への抵抗 一九七四~一九九四年;食中毒予防の試み 一九九四~二〇〇二年;食の安全を守る―さまざまな代替策)
第2部 安全性以外の議論はどこに―食品バイオテクノロジーの皮肉な駆け引き(夢を売る―約束と現実;リスクと利益―決めるのは誰か;政府による規制・監視;消費者の懸念―不信、不安、怒り)
食の安全の未来―人々の健康を脅かすバイオテロリズム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
taming_sfc
1
マリオン・ネッスルによる2011年の訳著。食中毒、食品バイオテクノロジー、バイオテロリズム、の3つについてアメリカの現状を掘り下げる。その際、もっとも焦点が当てられるのが「食品業界」と「政治」との関係。食品業界が商業利益を消費者保護に優先させ、政府機関が人々の健康よりも、企業の利益を重視することに警鐘を鳴らす。食は人間の生活の基礎であり、命の源であるという、ある種の「特殊な財」である。「食品業界」と「政治」のこの種の傾向を打ち破るにはどうすればよいのか。グローバルな視野で足元を見つめ直す必要がある。2015/08/26
nekokone
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書評も書きました2010/03/18