出版社内容情報
「真実委員会」とは紛争後、体制転換後の政府によって設置される公的機関で、強権的な裁判や補償ではなく、紛争後の社会をいかに「再生」するかにその目的がある。具体的な事例を通して、「真実委員会」の実像に迫る。
内容説明
いま紛争後の社会で「真実委員会」という新しい解決手段が選択されている。紛争後・体制転換後の政府によって、過去の不正や犯罪、そして無数の被害に対して設置される公的機関で、裁きや賠償ではなく、紛争後の社会をいかに「再生」するかにその目的がある。豊富な事例を通して、「真実委員会」の実像に迫る。
目次
序章 なぜ真実委員会なのか(紛争後社会への新たなアプローチ;和解は理想か現実か ほか)
第1章 真実委員会の登場(壮大な実験;時代背景―一九九〇年代の紛争 ほか)
第2章 真実のモザイク(真実は定義されていない;真実への懐疑 ほか)
第3章 和解の逆説(和解という言葉は初めから戸惑わせる;和解とは心の変化のことか? ほか)
第4章 真実委員会を/がもたらす思考―その同時代性(消極性のプラグマティズム;不信の時代に集合行為を方向づける ほか)
著者等紹介
阿部利洋[アベトシヒロ]
1973年生。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員を経て、現在、大谷大学文学部講師。専攻は社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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