市場には心がない―成長なくて改革をこそ

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  • サイズ B6判/ページ数 185p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000234184
  • NDC分類 304
  • Cコード C0036

出版社内容情報

市場化のマイナス要因にどう対処するか――小泉政権は「改革なくして成長なし」を掲げるが、このスローガンははたして正しいのか。郵政・道路公団の民営化問題から少子高齢化時代の社会保障政策、日米関係のあるべき姿まで、本書刊行直前に93歳の生涯を閉じた著者が、『21世紀日本への期待』(2001年)に続いて展開した最後の書き下ろし!

内容説明

小泉政権は「民で出来ることは民にゆだねて市場メカニズムを活かし、同時に小さな政府に変えてゆく」と言う。しかし、市場化には、人間生活の福祉からの逸脱や市場の失敗と呼ばれるネガティブな効果も否定できない。こうした市場化のマイナス要因にどう対処するのか。また、日本は米の世界戦略に組み込まれたままでいいのか。著者は、対米一辺倒からの脱却と成長を前提としない改革を提言する。

目次

第1部 小泉政権の政策批判(民営化の問題点;「改革なくして成長なし」と言うが…)
第2部 技術革新が進む社会的環境の変容(高度情報化社会の光と影;少子・高齢化の進展と世代間負担配分の問題)
第3部 明るい未来を求めて(アメリカからの完全な自立を!;東アジアにおける日本の役割―核兵器廃棄の先頭に立て!;成長なくて改革をこそ ほか)

著者等紹介

都留重人[ツルシゲト]
1912年東京生まれ。ハーヴァード大学経済学部卒業。47年第1回「経済白書」を執筆。48年東京商科大学教授。72‐75年一橋大学学長。のち朝日新聞論説顧問、明治学院大学教授を歴任。一橋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

10
市場は冷酷。シビル・ミニマムのところで、ラスキン哲学が出てくる。Unto This Last(1862年)。都留先生は「誰とても、差別はしない」とするのが適切だとされている(77頁)。然り。排除して賃金に格差が生じると、労働者間では不穏な雰囲気になる。最低賃金の問題である。他の論点で、E.F.シューマッハーの小さいことは美しい、で、労働の人間化(139頁)。operaとlabourは違うのだ(140頁)。前者は創造的な仕事。後者は苦痛を感じる否定的な活動が労働。両者の評価は全く違う。2013/12/20

脳疣沼

2
左派の経済学者の重鎮であり最後の著作ということで、期待して読んだのだが微妙すぎた。内容が薄い・・・。なんか政治についてページ数を割きすぎな気がする。政治は国際情勢が常に変化するので、時代によって言説の説得力が変わる。冷戦時代は終わったが、そうこうしてるうちに中国や北朝鮮、イスラム国などが危険水域に入ってきて、本書の批判する日米同盟に重みがでてきてしまった。2016/11/05

1
タイトルに惹かれたけど話題が古すぎて萎えた2021/02/04

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