無意識の形成物〈上〉

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  • サイズ A5判/ページ数 366p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000234108
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0011

内容説明

精神分析を、言語という礎の上に改めて据えるということ。一九五三年のローマで宣言されたこの目標に向けて、フロイトの著作を読み直し、さらに同時代の精神分析理論を再検討してきたラカンは、五年目のセミネールにおいて、ついにその成果を彼独自の一群の概念装置のうちに結晶させる。「グラフ」や「シェーマR」、あるいは「父性隠喩」といった概念装置が、機知や文学、臨床例への豊富な参照のなかで構築されて行く過程を克明にたどった本書は、ラカンの「思考」がはらむ運動への、最良の導入となるだろう。

目次

機知のフロイト的諸構造(ファミリオネール;ファ・ミリオネール;ミッリオネール;金の子牛;意味の少なさと意味のなさ;馬は下がれ!不受理の女)
去勢の論理(“父の名”の排除;父性隠喩;エディプスの三つの時;快感と現実におけるイメージからシニフィアンへ;快感原則の彼方にある幻想)

著者等紹介

佐々木孝次[ササキタカツグ]
1938年生まれ。専修大学文学部教授

原和之[ハラカズユキ]
1967年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授

川崎惣一[カワサキソウイチ]
1971年生まれ。城西国際大学福祉総合学部講師
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感想・レビュー

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またの名

14
爆笑をとれるネタだと自分からハードルを上げて「虐めてくれとマゾヒストが言います。サディストは嫌だと答えます。…笑っては頂けないようですね。構いません」と強がるラカン。前半を機知論に費やして隠喩と換喩の区別を終えると後半はいよいよ父性隠喩、父の名の排除、ファルスの理論化へ進み、今までの講義の内容も再登場して伏線を回収するかのように密になる。こうした流れとさらに続く変遷を追うにしろ無視するにしろ意識しないで読むのは無謀(11巻だけつまみ食いして理解なんて論外)。全てを一度に言うことはできないとはラカンの口癖。2017/02/10

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