内容説明
9・11事件後、アフガニスタン戦争は「不朽の自由作戦」と名づけられ発動された。アフガンで、イラクで、自由を付与するとの美名の下に、数多の民間人が殺され、傷ついた。彼ら彼女らにとっての「自由」とは頭上から降り注ぐ爆弾のように、耐え忍ぶものなのだろうか?軍産複合体が肥大化し、市場が国家と融合した。人々の生活のあらゆる局面に産業化・市場化が浸透し、自由までもが規律化された。戦争や強制収容所が民営化されていく。知的財産は企業によって囲い込まれ、平等に享受しうる情報や自由が収奪される。グローバリゼーションに関わる最新の文献を踏まえ、9・11事件後に世界各地で進行する事態をおさえながら、新たな社会運動へ向けて批判的想像力を羽ばたかせ、市場の社会的深化に抵抗するオールタナティブを探る。
目次
第1章 劣化する民主主義
第2章 暴走する市場
第3章 自由とパノプティコン
第4章 知の囲い込み
第5章 風変わりな資産
第6章 戦争の民営化
第7章 自由の再生
第8章 民主主義の再考
著者等紹介
モーリス‐スズキ,テッサ[モーリススズキ,テッサ][Morris‐Suzuki,Tessa]
1951年イギリス生まれ。バース大学で博士号取得。現在、オーストラリア国立大学教授(太平洋アジア研究学院ANU・RSPAS)。日本経済史・思想史
辛島理人[カラシママサト]
1975年大阪生まれ。1998年一橋大学経済学部卒業。2001年一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在、オーストラリア国立大学太平洋アジア研究学院博士課程在学中。専攻は、歴史学・経済学、アジア太平洋地域における知識の社会史
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