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311を撮る

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  • サイズ B6判/ページ数 178p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000230490
  • NDC分類 778.7
  • Cコード C0036

出版社内容情報

東日本大震災発生から2週間後,震災をその目で確認しようと福島,宮城,岩手を取材したドキュメンタリー映画『311』.それは壮絶な現実を切り撮りながら,メディアの一翼をなす自らをも問い返すものとなった.震災に向き合った4人の監督が,表現者としての自己自身の現場での揺らぎを見つめ直し,思いを語る.

内容説明

東日本大震災の壮絶な現実を切り撮りながら、メディアの一翼をなす自らをも問い返すものとなったドキュメンタリー映画『311』。震災に向き合った四人の監督が、表現者として現場での揺らぎを見つめ直し、思いのすべてを語る。

目次

第1章 三・一一以後(森達也)
第2章 「見えないもの」を追って(綿井健陽)
第3章 撮ってしまった「後ろめたさ」(松林要樹)
第4章 被災地の映像を見つめて(安岡卓治)
特別寄稿 災害を記録する映画とテレビ(佐藤忠男)

著者等紹介

森達也[モリタツヤ]
作家、映画監督。1956年広島県生まれ。立教大学卒。映画『A』『A2』を監督。著書多数。『A3』(集英社インターナショナル)で講談社ノンフィクション賞を受賞

綿井健陽[ワタイタケハル]
映像ジャーナリスト。1971年大阪府生まれ。日本大学芸術学部放送学科卒。アジアプレス所属。映画『Little Birds―イラク戦火の家族たち』で日本ジャーナリスト会議(JCJ)大賞を受賞

松林要樹[マツバヤシヨウジュ]
映画監督。1979年福岡県生まれ。大学中退後、日本映画学校卒。映画『花と兵隊』で第1回田原総一朗ノンフィクション賞

安岡卓治[ヤスオカタカハル]
映画プロデューサー。1954年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒。映画『ゆきゆきて、神軍』で助監督。以降、森達也、綿井健陽、松林要樹らのドキュメンタリー映画をプロデュース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

19
疼きや後ろめたさは、無関心だった自分に気づかせる。04年スマトラで死者22万人超え、08年四川では9万人、10年ハイチで31.6万人・・・(35頁)。甚大な被害を外国のこと、他人事で我関せずの軽さがあったとの自戒。なぜ撮るのか? 周知かつ風化させぬため。ゴムや魚の腐敗臭(59頁)のイチエフ現場。原発を再稼働するのは、できないと思える。再稼働を考える人は読んでほしい本。2014/03/01

うがり

12
「原罪意識」と「後ろめたさ」。撮る側が感じたことが、見る側も読む側にも共有されている気がする。震災の時、自分は沖縄にいた。テレビで伝わる状況飲み込めず、東京に戻ってからも理解できなかった。それからも普通の生活をしていた。震災特集を見て、自分は何をしているんだろうと「後ろめたさ」を感じた。今のそれは変わってない。疑問や思うことがあっても、俺はこうして生きてしまっているから何も言う権利がない。そんな人たちの言えない思いがこの作品にはきっと含まれているはずだ。とりあえず見よう。2017/02/22

けんとまん1007

5
とても、読むのがシンドイ1冊だった。四人がそれぞれの迷い・葛藤などを表明しているのだが、何とも複雑な感情を持った。本編を見たわけでもないが、実際にみてみたらどう思うのだろうか。このような感情を持ちながら、ドキュメンタリーとして記録するのが仕事であれば、キツイものだと思う。それを知ったうえで、あくまで、実行しているそのエネルギーもまた、凄さを感じる。2012/07/30

garth

3
「この「後ろめたさ」を、そして「無力さ」を描いてみようと思った。おそらく被災地を訪れた撮影者のすべてが一度は感じたに違いない実感だからだ。その負のベクトルに抗いながら、悲劇を凝縮させ、美談を発掘し、復興の現実や未来を展望し、放射性物質の脅威を警告し続けているのではないか」安岡卓治 ならばなおさらその先の話が必要ではないのか。2012/03/09

貧家ピー

2
ドキュメンタリー映画「311」を撮影した4人が、それぞれ綴った文章。語られているのは、甚大な被害を前にした無力さ、戸惑い、後ろめたさ、ドキュメンタリーとは何か、誰に何を伝えるのか、という問いかけ。4人の困惑が伝わってくる本、映画を見ていたら違う感想があっただろう。2014/03/26

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