サステイナビリティの経済学―人間の福祉と自然環境

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  • サイズ A5判/ページ数 413p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000230209
  • NDC分類 519
  • Cコード C3033

内容説明

これまでの環境経済学が、貧困地域の環境問題を主たる対象としてこなかった一方で、その貧困地域に必要とされる開発経済学は自然環境問題を軽視してきた。本書で著者は、開発が求められている貧困な地域でこそ自然環境の貢献は正当に評価されなければならないと考え、ともすればまったく別の学問領域と考えられがちなこの2つの経済学を、専門性を失わずに統合する理論的基礎と実証的指針を提示している。

目次

手段と目的
第1部 価値付けと評価(福祉の概念;社会状態の順序付け;なぜ福祉を測定するのか;福祉の構成要素と決定要因)
第2部 当該期福祉の測定(理論;貧困諸国における当該期の生活の質)
第3部 時間を通じた福祉の測定(世代間福祉;世代間対立;経済的制度と自然環境;材を価値付ける;富と福祉)
第4部 不完全経済における諸政策の評価(政策改革;将来の消費に対する割引;政策変化に対する制度的反応)
第5部 潜在的な人々の生活を価値付ける(いくつかの見解;古典的功利主義と創世記問題;古典的功利主義の下での人口数と福祉;実在する生命の生活 対 潜在する生命の生活;世代相対的倫理と古典的功利主義―比較)

著者等紹介

ダスグプタ,パーサ[ダスグプタ,パーサ][Dasgupta,Partha]
1942年生まれ。62年デリー大学卒業(物理学)、68年ケンブリッジ大学で博士号取得(経済学)。ロンドン大学(LSE)教授を経て、94年よりケンブリッジ大学Frank Ramsey経済学教授。2002年に経済学に対する貢献により勲爵士の称号を得る

植田和弘[ウエタカズヒロ]
1952年生まれ。75年京都大学工学部卒。大阪大学大学院博士課程修了、京都大学経済研究所助手、同経済学部助教授を経て、京都大学大学院経済学研究科・地球環境学堂教授。工学博士(大阪大学)、経済学博士(京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

11
2001年初出。生活の質と福祉は同意と考える(ⅹⅹ頁脚注)。福祉の構成要素としての人権(18頁)。社会的福祉の測定は、福祉の構成要素の研究と、福祉の財的決定要因を価値付けること(41頁)。人的資本の経済学はシュルツ(The Economics of the Family,1974)とベッカー(Human Capital,1983)。機会と捉えてあたってみたい文献。幸福は福祉と同じでない(45頁)ことは要注意。貧窮者は肉体的苦痛と道徳的苦痛と同伴(47頁)。2013/11/07

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