内容説明
敗戦の年、三月十七日未明、神戸大空襲。身代わりのようになって防空壕に逝った藤井のおばちゃん。南方に派兵されたまま消えた彼女の一人息子昭ぼんの消息を求める主人公・園木祐介の旅は続く。戦災と震災にうたれた「記憶の街」に、遠い少年時代を過ごした日々を重ね、祐介はひとり立ち尽くしている。彼の眼には、見渡す限りの荒野が映っていた…。ジャーナリストとしてたえず社会に警鐘を鳴らしつづける著者の自伝的小説。
著者等紹介
内橋克人[ウチハシカツト]
1932年神戸市生まれ。新聞記者を経て、1967年より経済評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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わらわら
8
内橋克人氏は2021.9.1に89歳にて亡くなった、先日神戸新聞にて「荒野渺茫」が紹介されていた、神戸の地で生まれ神戸大空襲、阪神大震災の中生き抜いてきた、詳細の記事を覚えていない。9月1日(命日)の記事だったのかもしれない。本を読みだし「戦争」と言うものを考えさせられる。日本の軍事生産の多くが、家内工業にたよっている」それが民間への無差別攻撃、大量虐殺である。現実に起きているウクライナの攻撃を彷彿させる。戦争で破壊された気持ちを紡いでいく祐介氏。内橋克人氏の自伝小説である。2022/09/16
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