古代王権論―神話・歴史感覚・ジェンダー

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000229104
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0021

内容説明

歴史を語るモノとしての系譜・神話を独自の視点から読み解き、古代における「歴史感覚」の特質を解明するとともに、ジェンダーと権力をめぐる普遍的な議論をふまえた斬新な女帝論を提示。古事記・日本書紀により垂直の時間軸をもつ王統譜として成型された「王権の歴史」の枠組みを超え出て、私たちの古代認識を根底から問いなおす、新しい日本古代王権論。

目次

第1章 系譜(“生の子”と“祖の子”―古系譜の語りと類型;「上祖」をめぐって―原ウヂの歴史意識;鉄剣銘からタテ系図へ―“過去”と向き合う自己;モノの名・カミの名・ヒトの名―“過去”の可塑性)
第2章 神話(三輪山祭祀と麻多智伝承;始原を語るモノと「み世」;神婚伝承の中のヒメ;王権神話の飛翔と“ヒメの死”;雄略と推古―重層する“記憶”)
第3章 王権(冊封と王位継承;王名の“記憶”;“記憶”から王統譜へ)
第4章 女帝(推戴と「遺詔」―推古;“譲位”と「皇祖母尊」―皇極;「天つ神の御子」―持続;宣命にみる“歴史”の創出―元明・元正;「皇緒」の確定―奈良時代政争史の結末)

著者等紹介

義江明子[ヨシエアキコ]
1948年生。東京教育大学文学部史学科卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、帝京大学文学部教授。文学博士。専攻は日本古代史、女性史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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翔亀

24
【持統3】ジェンダー論の観点からは、持統はまた別の姿を示す。北山【持統2】の天武の遺志を継いだとか、母が実子の身位を守るために即位したとかいう「後家のふんばり」的解釈を否定し、統治のキャリアを積み、後継者争いを勝ち抜く実力を群臣に示し、「実力で王権を奪取した王」だという。義江は、男系直系継承の論理は明治時代に創出されたとし、普遍的な王権形成論として語っていてエキサイティングで別途紹介したいが、持統論としては、母とか妻とかでない、一人の競争に勝った王として描かれていて新鮮である。しかし、、、【持統4】へ2014/05/28

陽香

2
201104212016/11/29

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