子ども被害者学のすすめ

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000229050
  • NDC分類 369.4
  • Cコード C0036

内容説明

一九九〇年代、米国では児童虐待認知件数が激減した。子どもと女性の暴力被害研究の世界的第一人者フィンケルホーは、さまざまな研究資料をもとに、虐待発生件数の激減は事実であると立証した。なぜ減ったのか。そして減らすためにはどんな施策が必要なのか。個別の被害ではなく総合的に被害を把握すること、そして被害の影響の発達に応じた違いを検証する方法、などを掲げた「発達被害者学」(子ども被害者学)を提唱する著者からの提言。

目次

1章 子どもの被害(「子どもは最も被害に遭っている」についての論争;新しいタイプの犯罪 ほか)
2章 発達被害者学(定義と分類の問題;子どもの被害の広がり ほか)
3章 危険に曝される子ども(何が子どもを危険に曝すのか;多重被害への道すじ ほか)
4章 発達上の影響(子ども時代のトラウマという分野;被害の衝撃的作用に関するさらに一般的なモデルを目指して ほか)
5章 朗報 子どもの被害は減っている―だが、なぜ?(実際に改善しているのか;幅広くさまざまな減少 ほか)

著者等紹介

森田ゆり[モリタユリ]
エンパワメント・センター主宰。立命館大学客員教授。80年代初頭より日米で子ども・女性への暴力防止専門職の養成に携わる。90年代はカリフォルニア大学で主任アナリストを務める。88年に朝日ジャーナル・ノンフィクション大賞、98年に産経児童出版文化賞、2005年に保健文化賞をそれぞれ受賞

金田ユリ子[カネダユリコ]
1965年生まれ。88年東京都立大学人文学部卒業。武蔵野大学心理臨床センター研究員

定政由里子[サダマサユリコ]
1977年生まれ。臨床心理士、甲南大学人間科学研究所リサーチアシスタント

森年恵[モリトシエ]
ブリストル大学大学院で女性学、レディング大学大学院で映画学の修士号取得。甲南大学文学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てくてく

2
子どもの問題と言えば、児童虐待か非行がすぐに連想されてしまい、対象となる子どもが分断される問題、あるいは虐待等の被害を受けている児童について、ここの虐待を注目するあまり、「多重被害」に遭っていることを見落としがちなことなどを重視する、子ども被害者学の説明書。被害を受けた年齢による対応の差、発達段階に応じた教え方などは興味深かったが、体系立っていないため、読みづらくもあった。2015/01/18

takao

1
ふむ2023/10/18

たらこ

1
多重被害の概念は重要。性化行動の年齢別の表れ方は勉強になった。2023/08/10

にしき よう

0
「子ども被害者学」という分野が何故必要かということに多くがさかれていて、一般人の私が期待していた内容(具体的事例・対処法)ではなかったけれど、一言で「傷ついた子どもをケアする」といっても事例によって対応する部署が違うなど、連携がとれていない現実を知った。 シロートから言わせてもらうと、研究とか難しい事なしでまるっと子どものためでまとまることが出来ないのかなあと思ってしまう…。2011/03/07

morikawa

0
子どもが受ける被害は様々だ。児童虐待やいじめ、性的被害、犯罪などなど枚挙にいとまがない。それら、子どもへの被害は今まで、児童虐待の被害なら児童福祉の分野で、いじめの被害なら教育の分野でと分野ごとで語られていた。しかし、実際には子どもは様々な被害を同時・連続して受ける。だからこそ、子どもへの被害を横断的に見ることが必要だと著者は指摘する。 確かにその通りだと思う。子どもへの被害は、一面から語ることができるものではないからだ。しかし、まだまだ理論の整備や実証研究が研究が不足していると言わざるを得ないだろう。2011/02/27

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