国際公共財の政治経済学―危機・構造変化・国際協力

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  • サイズ B6判/ページ数 400p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000229005
  • NDC分類 333.6
  • Cコード C0033

出版社内容情報

2008年に始まった経済危機は、グローバル・エコノミー時代における国際公共財供給の重要性を改めて示した。国際公共財の歴史的展開を整理・分析し、ネオ・リベラル終焉後の現代に相応しいG20による新たな姿を模索する。

内容説明

2008年に始まった「グレイト・パニック」は、グローバル・エコノミー時代における国際公共財の供給システムの重要性を改めて示した。この本では、政治学・経済学双方の観点から、まず「グレイト・パニック」に至る道を概観し、国際政治経済を規定する基本的カテゴリーである「国家」「主権国家システム」「世界市場」などをおさえた上で、国際公共財の歴史的展開を分析する。そして、四半世紀続いたネオ・リベラル時代が終焉した現在、G20を中心とする新たな国際政治経済システムのあり方を模索する。

目次

序章 「経済危機」と構造変化―国際公共財供給システム再構築の課題
第1章 ステイトとしての国家と政治社会
第2章 国家を主体とする国際関係と世界市場
第3章 国際公共財と国際社会
第4章 第二次大戦とIMF=GATT体制
第5章 ブレトン・ウッズ体制の終焉とG7
第6章 ネオ・リベラルの四半世紀
終章 国際公共財供給システムの再構築

著者等紹介

佐々木隆生[ササキタカオ]
1945年岩手県生まれ。69年東北学院大学経済学部卒業、75年東北大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。同大学経済学部助手、北海道大学経済学部講師・助教授・教授、同大学公共政策大学院教授を経て、同特任教授。博士(経済学、東北大学)。専攻は国際経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

12
資本主義は市場経済と考えられるが、市場と非市場社会がある特質をもって結合してはじめて具体的な存在となる(17頁)。市場は家共同体や国家の非市場と結合してはじめて存在可能(22頁)。国家とは社会から権力を排他的に集中もしくは系列化して誕生した統治・支配システム(57頁)。国家は市場社会から権力資源を調達し、市場社会は権力による公共財の供給を必要とする(178頁)。政治と経済の相互依存作用を語る箇所として重要。国際協力のボックスという図4は初めて見た(231頁)。ホワイト、マーシャル、ケインズの箱が出てくる。2013/12/06

吟遊

6
経済学の本だが、射程は広い。まず、「国際公共財」という比較的新しい概念(1980年代に提唱された)を中心に据える。これは、現代で言うIMFや国連、各種の通商条約など、幅広いものを含み、国際的な関係(とりわけ経済)を結ぶ基盤を指す。これが、国家主権、ステートとしての国家が確立されたウェストファーリア条約以降、どのように変化してきたのか。専門家でないひとに向けて書かれており、ざっと通史を眺めながら、序章と最後の方でリーマンショック後の、現在の状況に光を当てる。2016/09/09

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