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古代“中華”観念の形成

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  • サイズ A5判/ページ数 388,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000228978
  • NDC分類 222.03
  • Cコード C0022

出版社内容情報

〈中華〉=中心意識の成立をめぐって、春秋戦国期の諸文書と出土資料から、その多義的でダイナミックな生成過程を再現する。王の遍歴説話、幻の夏王朝などを精細に検討し、文明と国家の起源という問題に新しい視野を拓く。

内容説明

古代黄河・長江流域を舞台にした、中心意識の多様性と諸国間関係の重層性を解きほぐす。漢語世界の他者としての「戎狄蛮夷」とは何者であったのか。それに対する“中華”とは、果たして特定の国や集団の自称であったのか。二項対立的な「華夷思想」を解体し、「覇者」が構築した多国間の同盟関係と、それが織りなす統合と排除の論理を明らかにする。始原の存在として堆積した「禹」や「夏王朝」伝承の文明論的意味とは何であったのか。古典文献と出土資料の解読に基づき、統一王朝の「帝国」的な説明原理の登場と、中国地域の形成に至るダイナミックなプロセスを追う。

目次

序章 “中華”とは何か
第1章 先秦時代の華夷言説
第2章 春秋時代の「戎」について
第3章 鮮虞中山国の成立
第4章 春秋時代の国際会盟と華夷秩序
第5章 晉文公の諸国遍歴説話とその背景
第6章 禹蹟から諸夏へ
第7章 秦公諸器銘の検討
第8章 秦律の夏と臣邦
終章 先秦時代の“中華”観念と華夷思想

著者等紹介

渡邉英幸[ワタナベヒデユキ]
1974年生まれ。東北大学大学院国際文化研究科博士課程修了。東北大学東北アジア研究センター講師、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、現在東北学院大学・石巻専修大学等非常勤講師。博士(国際文化)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Oltmk

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西周時代から戦国時代にかけての古代中国に存在した<中華>概念を研究がまとめられた書籍。古代中国を学んでいたり調べていたりする人間には馴染みの多い単語が多く登場し、また分かりやすい。 春秋時代の戎は山城地帯に存在しておらず、山林藪沢地に居住していた集団で諸侯国によって定住化し消えていった、晋や楚などの諸侯国が戎や東夷などの周辺に存在する異民族を軍事的に利用した、晋文公の諸国遍歴説話の背景、「夏」という言葉が何故夏王朝の言葉に使われていったのかなど、古代中国を調べている人間からしたらインパクト大の専門書です。2016/07/12

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