内容説明
言葉によって生きることこそ、自分を知る手立てであり、自分の在り方を決めることである―。書くこと、語ることを通して自分を探し、広い宇宙を探ってゆく、その恐ろしさと魅力。古典詩歌をはじめ、芭蕉、与謝野晶子、川端康成、野上弥生子ら、言葉の先達との出逢いと精神の交歓について語った、著者はじめての講演録。
目次
私の広島と文学
旅の詩人、松尾芭蕉
定型の器
「勅撰和歌集」と私
野上文学と風土
随筆の野上弥生子
野上弥生子の文章
短編小説の川端康成
原民喜「夏の花」の喚起
著者等紹介
竹西寛子[タケニシヒロコ]
1929年広島生まれ。小説家・文芸評論家。高等女学校4年生で被爆。1952年早稲田大学第一文学部卒業後、河出書房、筑摩書房に勤務。1963年初めての小説「儀式」を発表、評論「往還の記―日本の古典に思う」の連載を始める。翌年この評論により田村俊子賞受賞。おもな著書に、評論『式子内親王・永福門院』(平林たい子文学賞)、小説集『鶴』(芸術選奨文部大臣賞新人賞)、小説『管絃祭』(女流文学賞)、小説集『兵隊宿』(川端康成文学賞)、評論『山川登美子』(毎日芸術賞)、評論『贈答のうた』(野間文芸賞)など。1994年作家評論家としての業績により日本芸術院賞を受賞し、日本芸術院会員に選出される。また長く川端康成文学賞、野上弥生子賞などの選考委員を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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