こころの眼―写真をめぐるエセー

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  • サイズ B6判/ページ数 122p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000228732
  • NDC分類 740.4
  • Cコード C0070

出版社内容情報

二〇世紀を代表する写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンが綴った、写真や取材地、彼が敬愛する友人・芸術家についての優れたエセーを初めて1冊に纏める。最も重要なテクスト「決定的瞬間」も収録。

目次

1 スケッチブックとしてのカメラ(こころの眼;情熱;決定的瞬間 ほか)
2 時と場所(ヨーロッパ人;もうひとつの中国へ;モスクワ ほか)
3 写真家、そして友人(ポートレイト;アルベルト・ジャコメッティ;エルンスト・ハース ほか)

著者等紹介

カルティエ=ブレッソン,アンリ[カルティエブレッソン,アンリ][Cartier‐Bresson,Henri]
1908年パリ近郊シャントルーに生まれる。始め絵画を学ぶ。1930年代初頭より小型カメラを手にする。レンズの前の二度と繰り返されることのない「決定的瞬間」をとらえたスナップショットは、世界中で高く評価され、多くの写真家に多大な影響を与える。1947年には、写真家集団「マグナム・フォト」を設立。2004年フランス南部モンジュスタンで歿す

堀内花子[ホリウチハナコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

井月 奎(いづき けい)

23
芸術家は他の分野の才能を持つことも多く、キャパには小説家の、土門拳には彫刻家の、メイプルソープにはミュージシャンとしての高い才能が感じられます。ブレッソンにはどのような才能が同居しているのかと考えると、ありません。優れたデッサン力を持ち文章も見事ですが、その才能が写真と交わることはなく、カメラを道具と感知せず、一体化した身体とライカには他の才能は必要ないのかもしれません。後年写真に恐れを抱いた写真家はカメラを手放します。あまりに優れた才能は美の果てのない深遠と、芸術の残酷さも見てしまったのでしょう。2016/04/24

ほじゅどー

11
★★★★私にとってカメラはスケッチブック。直感と自発性が操る道具。世界を「意味づけて」見せるためには、ファインダーを通して切りとる世界に、自分もまた関与していると肌で知ること。そのために必要なのは集中力、感覚と感情のバランス、そして幾何学のセンス。写真を撮るとは、過ぎ去ろうとする現実を眼の前に、持ち得る能力のすべてを結集し息を殺すこと。そのときこそ、イメージを捉えることが肉体と知性の大きな喜びとなる。写真を撮るとは、頭と眼とこころが一本のおなじ照準線上で狙いをつけることだ。2016/08/16

hitsuji023

6
写真について考え続けていなければ書けない文章の数々。この本を読むことで少しでもその感性を得られるだろうか。 写真だけではなく、文章もいいです。2015/05/24

Sunlight

5
写真家の文章は読んでてとても清々しい。2014/08/03

Koki Miyachi

4
20世紀を代表する写真家が写真を語った貴重なエッセイ。カメラをスケッチブックとして捉えていた彼にとって、写真を撮ることとは何か。写真にとって決定的な要因である「時と場所」について。優れた表現者として彼が敬愛してきた友人たちについて。ジャコメッティ、エルンスト・ハース、ロベール・ドアノー、キャパ、ルノワールなどなど・・・ 想いがこもった文章と、決定的瞬間が切り取られた写真で構成されたエッセイが、魅力的でないハズがない。2013/10/05

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