出版社内容情報
人間生活の様々な局面で荒廃が進み,先行きについての不安感が募るいま,問題解決のための新しい知の枠組みが求められている.直面する二つの緊急の課題に即して6人のオピニオン・リーダーの叡智を結集し考察する.
内容説明
人々が経済危機を眼前にして恐怖に打ち震えているのは、経済危機から脱出するための海図が準備されていないからである。経済学の使命は、こうした経済危機から脱出するための海図を描くことにこそある。ところが、現在の経済学は経済危機の解決に対して、まったく無力であり、経済危機から脱出する海図を描くという学問的使命を放棄してしまっている。この危機に「経済学」は応えられるか、展望を示す。
目次
経済危機と学問の危機
第1部 報告(共同社会的条件の政治経済学―Sustainable Societyのために;若く、新しい「経済学」に期待する;自由の自己運動は可能か ほか)
第2部 シンポジウム―市場は万能か
第3部 新しい経済学のパラダイムを求めて(都市再生と大学改革を検討する;「学問の危機」;学問の危機と大学 ほか)
著者等紹介
宮本憲一[ミヤモトケンイチ]
滋賀大学学長。1930年生まれ。名古屋大学経済学部卒業。大阪市立大学名誉教授。専攻は財政学、環境経済学
内橋克人[ウチハシカツト]
経済評論家。1932年生まれ。神戸商科大学卒業。新聞社勤務の後、著述家として独立。一貫して硬派の評論活動を続ける
間宮陽介[マミヤヨウスケ]
京都大学大学院人間・環境学研究科教授。1948年生まれ。東京大学経済学部卒業。専攻は経済思想・経済理論
吉川洋[ヨシカワヒロシ]
東京大学大学院経済学研究科教授。1951年生まれ。東京大学経済学部卒業。内閣府経済財政諮問会議民間議員。専攻はマクロ経済学
大沢真理[オオサワマリ]
東京大学社会科学研究所教授。1953年生まれ。東京大学経済学部卒業。専攻は社会政策の比較ジェンダー分析
神野直彦[ジンノナオヒコ]
東京大学大学院経済学研究科教授。1946年生まれ。東京大学経済学部卒業。専攻は財政学、地方財政論
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