出版社内容情報
だらだら走り、のんびり泳ぐ。がんばらないスポーツをつづけて30年。「結果ではなく、プロセスなのだ」。ちょっと気持ちのいい運動習慣病から贈られた、小さな幸せへのヒント。からだという「大きな理性」によって書かれた反哲学的エッセイです。
内容説明
だらだら走り、のんびり泳ぐ。がんばらないスポーツを続けて30年。ちょっと気持ちのいい運動習慣病から贈られた、小さな幸せへのヒント。からだという「大きな理性」によって書かれた、反哲学的エッセイです。
目次
下り坂では後ろ向きに―「生きると言うことは、貯金することではない」
運動習慣病のすすめ―「読書する怠け者を、俺は憎む」
アウト・オブ・アフリカ
仕事の文法?
「からだは大きな理性である」―自動詞的感覚と他動詞的感覚
「神はお急ぎでない」―駒沢公園
カメより遅く
筋肉は裏切らない
「ゆっくり」が脳のスイッチを押す
回数ではなく、時間を区切って〔ほか〕
著者等紹介
丘沢静也[オカザワシズヤ]
1947年生まれ。ドイツ文学者。東京大学文学部卒業、同・大学院修士課程修了。首都大学東京教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
59
【筋肉もお祭りに参加していないような思想は信用するな。すべての偏見は内臓に由来する。by ニーチェ】ドイツ文学者の「静かなスポーツ」のすすめ。ポイントは、「ひとりで」「ゆっくり」「静かに」「目標を持たず、結果を求めず」「距離や回数でなく、時間を区切って」。2012年刊。<中年になって、からだの喜びに目覚めた。心とからだの回路に気づいて、人生が音を立ててがらりと変わった。それから30年近く、だらだらと運動を続けてきた。同じことを単調に繰り返してきたつもりだが、振り返ってみると、ゆるやかに変化している>と。⇒2025/09/19
okatake
0
今ちまたではランニングブームです。私も30年来のランナーであり、その一角を担ってきました。著者も30年来のランナーであり、スイマーですが、競技ではない静かなスポーツを愛してやまない方です。スポーツというと熱く、激しく、一生懸命にが日本人の取り組み方ですが、その方向性に疑問を投げかけてくれます。下り坂を後ろ向きに走るときには、静かに走らないと怖いですね。私は、「静かな」スポーツも良いと思いますが、もっと「静かな」仕事をしていきたいと思います。長く、気負わず継続的に、そして相手にプレッシャーをかけずにね。2016/04/26
月と星
0
★★★スポーツの本かと思ったら、ドイツ文学大学教授のスポーツに関するエッセーだった。マラソン選手はマゾだ、とか、ヒトの精神年齢は20歳前後でストップする、とか、自分を無口なだけでなくケチと評したり、クスクスさせてくれる箇所が多い。芝生の上を走るのが好きな先生なのだが、芝生の上は踏んではいけないと教えてもらわなかったのかしら。2012/12/20
マカロニ マカロン
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個人的な感想:B-。ドイツ文学者の先生が一人でできる頑張らないスポーツ習慣を紹介している。内容は「個人的な感想」に基づいているので、あまり参考にならないような気もする。ただし、距離ではなく、時間で走ったり、泳いだりをコントロールするという考え方はおもしろいと思った。また競技≠日常の運動。、絶叫型のスポーツ中継にはうんざりという点は共感した。「人生が下り坂になっているのに、前向きにこだわるのは無理がある」という部分はなるほどと思った。2012/04/25
けのび
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くすっと笑える文、好きです。いろいろ共感。住まいが近ければ、芝生で後ろ向きに走っている著者に会いに行けるのにな。2012/04/21