暮らしの歳時記―未来への記憶

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  • サイズ B6判/ページ数 249p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000226318
  • NDC分類 911.304
  • Cコード C0095

出版社内容情報

季語は人々の生活のエッセンスが凝縮された、文化のなかで共有される美意識であり、言葉の中の宝石ともいうべきものである。本書は、四季折々の日本の自然と人々の生き方、心のありようを浮き立たせる上質の俳句エッセイ。失われつつある風土や暮らしへの著者の深い思いと愛惜のにじみ出た文章、数百の選び抜かれた古今の例句が、この国の自然と人々の心の豊かな世界へと誘う。

内容説明

季語は私たちの美意識と生活感覚のこめられた日本語の中の宝石。失われたり、忘れ去られたり、見落とされたりしてゆく日本人の暮らしの感覚と心のかたちを、体験を通して語り継ぐ季語エッセイ。

目次

新年(初日;初詣 ほか)
春(蕗の薹;椿・薮椿・山椿 ほか)
夏(牡丹;筍 ほか)
秋(新涼;秋の水・秋水 ほか)
冬(大根干す;冬渡祭 ほか)

著者等紹介

黒田杏子[クロダモモコ]
俳人。俳誌「藍生」を主宰。同人誌「件」同人。日経俳壇選者をつとめ、正統的かつ自由闊達な作風で俳句界をリードする。夏草賞、現代俳句女流賞、俳人協会賞、第1回桂信子賞などを受賞。2011年第5句集『日光月光』で、第45回蛇笏賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

5
短い字数に思想を凝縮させる技法。複雑な現代の情報社会にあって、濃縮された思いは重い。「安曇野の真中に立てば山笑ふ 藤田湘子」(052ページ)。擬人法は評者も無人駅に語らせる手法をとったことがある。おおらかな自然観が見て取れた。一本一本の木々も山全体でさらに生命の胎動を感じる。「御岳の神に総立ち栃の花 青柳志解樹」(102ページ)。栃は黒田にとって原点だという(103ページ)。評者にとっての原点は、たけのことか竹。小学校の学級通信のタイトルだったので。だからロゴも若竹の自費出版本にしている。虹もいいものだ。2013/02/21

メルセ・ひすい

3
15-115 初日 大いなる初日据りぬのぼるなり 原石鼎 竹も起きて音吹きかはす初日かな 千代女 土蔵からすぢかひにさすはつ日かな 一茶 初日さす硯の海に波もなし 正岡子規 自らを炎となさむとて初詣 桂信子 季語は私たちの美意識と生活感覚のこめられた日本語の中の宝石。失われつつある風土や日本人の心のかたちへの愛惜を、自らの体験を通し、数百の選び抜かれた古今の例句とともに綴る上質の俳句エッセイ ふるさとはよし夕月と鮎の香と 桂信子 落鮎や日に日に水のすさまじき 千代女 2012/01/09

今夜は眠れない

2
参考に。2015/07/06

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