グローバル化とアメリカの覇権

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000226271
  • NDC分類 319.53
  • Cコード C0031

出版社内容情報

9・11事件、イラク・アフガン戦争、金融・経済の危機。グローバル化を推進してきた米国は、今グローバル化故の大問題に直面している。米国の課題をヒト・モノ・カネ・情報の移動という観点から分析する時宜を得た著作。

内容説明

イラク・アフガニスタンの体制変革をめざした戦争政策に失敗し、リーマン・ショックを契機として表面化した深刻な経済危機に直面するアメリカ。危機を抱えながら、常に国際情勢を左右しつづける存在である大国アメリカを今どのように理解したらよいのか。本書は、グローバル化をヒト・モノ・カネ・情報などが、以前よりも「一層遠くへ、早く、深く、そして安く」国境を越えて移動する社会的コミュケーションの現象として規定し、その観点からアメリカ社会の本質を捉えなおした、アメリカ政治外交史研究の第一人者によるオリジナルな考察。経済問題や社会史的動向にも目配りをしながら、アメリカという国家の独自性と国際情勢に関わっての課題を明らかにする。

目次

はじめに 岐路に立つアメリカの覇権
第1章 国家としての性格とグローバル化との構造的連関(現在のアメリカをどう理解すべきか;国家としての性格の形成と展開;グローバル化のリハーサル;アメリカの覇権と大統領政治)
第2章 太平洋世界の形成と東アジアの民主化(太平洋世界の形成;トランスナショナルな政治空間と民主化勢力の台頭;政治体制の変容と民主化)
第3章 アメリカのグローバル化と帝国主義(冷戦後の覇権とアメリカのグローバル化;九・一一テロ事件と「世界帝国」の挫折)
終章 バラク・オバマ大統領の登場と覇権の再編

著者等紹介

五十嵐武士[イガラシタケシ]
政治学者(比較政治、アメリカ政治外交史、国際政治)。1946年生まれ。東京大学法学部卒業。東京大学法学部教授、東京大学大学院法学政治学研究科教授を経て、東京大学名誉教授。現在、桜美林大学大学院国際学研究科教授、日本学術会議連携会員、財団法人日米教育交流振興財団審査委員長、日本国際問題研究所評議員を務める。この間、ウイルソン・センター研究員、日本国際政治学会理事、日米教育委員会委員、日本比較政治学会会長、アメリカ学会会長等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

9
著者は、ロバート・ギルピンのウォラーステインとの違いを指摘。覇権国ということばを使っても、世界システム論のそれと、リアリストとしてのギルピンのそれとは違うのだ(15頁)。アメリカの特徴は、共和国、経済大国、多民族社会、文明の発信地、覇権国、トランスナショナルな国家である(20-21頁)。異論はない。アメリカ社会は、多様な民族の出身者が共存し発展してきたサラダ・ボウル(101頁)など、キーワードは幾つか知っていた。フォーディズムなど。最近、米軍ヘリ墜落事故もあり、占領、基地で不信感が払拭できないのは残念。2013/12/21

メルセ・ひすい

2
13-102 赤41 ★5  移民国家・トランスナショナル的米国分析、‘01.9.11 グ.化が齎した新たなタイプの危機、11年前のアジア、ブリックス危機・グ.化とはヒトモノカネ情報等が以前よりも「一層遠くへ早く深く安く」国境を無視して移動し、民間のネットワークを張り巡らす社会的コミュニケーション。現代国際情勢社会の最たる特徴である。覇権・帝国主義・マルクス主義・国連を定義した上で解析する。グロ・化を推進してきたアメリカは、今グロー・化ゆえの大問題に直面している。米国の課題を赤裸々に切る。2010/06/14

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