出版社内容情報
異端と正統のダイナミズムが,近現代の宗教思想・文学思想に残した痕跡とは何か.世界の内なるこの生存を,流刑の身として自ら感得せざるをえない精神性が,それぞれの作品に描いた波形を,思想家・作家に即して問う.
内容説明
異端と正統のダイナミズムが、近現代に残した痕跡とは何か。流謫の精神が見た風景を、それぞれの作品の中に探る。『グノーシス 陰の精神史』の姉妹編。
目次
1 神秘主義とグノーシス(グノーシスは神秘思想か;ユダヤ教神秘主義とグノーシス主義;グノーシス主義とキリスト教神秘主義;イスラーム神秘主義ヘッセとグノーシス;ユゴーとグノーシス主義;ウィリアム・ブレイクとグノーシス主義;グノーシスと密教;禅ヘッセとグノーシス;ユゴーとグノーシス主義;ウィリアム・ブレイクとグノーシス主義)
2 文学とグノーシス(グノーシス的象徴と芸術;ファウスト文学とグノーシス主義ヘッセとグノーシス;ユゴーとグノーシス主義;ウィリアム・ブレイクとグノーシス主義)
3 グノーシスと近現代思想(グノーシスと近現代思想;ドイツ観念論とキリスト教的グノーシス;原罪と悪の象徴論;ハイデガーとグノーシス主義;鏡像段階論とグノーシス主義;ユング心理学とグノーシス主義)
4 グノーシスと現代(グノーシスと現代の物語;シュールレアリスムとグノーシス主義;フェミニスト神学とグノーシス主義;ルドルフ・シュタイナーとグノーシス主義;映画、歴史、不可知論―アンドレイ・タルコフスキー論の余白に;新霊性運動とグノーシス主義)
著者等紹介
島薗進[シマゾノススム]
1948年生まれ。専攻、宗教学、比較宗教運動論、民衆宗教思想論。東京大学大学院人文社会系研究科教授
高橋義人[タカハシヨシト]
1945年生まれ。専攻、ドイツ文学・思想。京都大学大学院人間環境学研究科教授
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