内容説明
言語間の摩擦、競争、混合、そして純化と統一―言語と国家との結びつきが決定的なものになる近代以前のヨーロッパにおける、言語と様々な社会的集団との多様かつ重層的な関わり合いを、王権や教会などの公文書から、裁判記録や文学作品、個人の日記に至るまでの史料に拠りながら、生き生きと描き出す。碩学ピーター・バークによる言語社会史の試み。
目次
序章 共同体と諸地域
第1章 「話を聞けば、どんな人物かが判明する」―近世における言語の発見
第2章 ラテン語 言語共同体への模索
第3章 競い合う俗語群
第4章 標準語化する諸言語
第5章 混ざり合う諸言語
第6章 言語の純化
終章 言語と民族
著者等紹介
バーク,ピーター[バーク,ピーター][Burke,Peter]
1937年生まれ。ケンブリッジ大学名誉教授。近世ヨーロッパ文化史
原聖[ハラキヨシ]
1953年生まれ。東京外国語大学卒業、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。女子美術大学芸術学部教授。近代言語社会史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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陽香
1
200909182017/10/27
サアベドラ
1
近世西ヨーロッパの言語におけるさまざまなトピックがごちゃごちゃと並べられている。講義ノートをまとめたものらしいのだが、もう少しちゃんと整理して欲しかった。ピーター・バークらしいっちゃらしいんだけど。近世以降の西欧言語史を知りたいならバッジオーニの『ヨーロッパの言語と国民』の方が網羅的で便利。2009/11/06
kozawa
1
言語と民族と土地の関係についての示唆。ネイションステート以前。日本はまた状況が違う点もあるが。国家アイデンティティとはなんだろう2009/12/18
roxy001960
0
言語は政治と密接に関係している、確かにね。ますます民族主義的傾向を強める世界における言語の役割を再考させられます。2010/10/24
rinv0925
0
政治思想史の教授 推薦書2017/04/25
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