監獄ビジネス - グローバリズムと産獄複合体

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  • サイズ B6判/ページ数 157p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000224871
  • NDC分類 326.953
  • Cコード C0036

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Piichan

3
日本は刑事施設(監獄)に厄介ごとを押しつけすぎていると思います。刑務所や少年院の職員による不祥事はひずみの表れでしょう。日本の犯罪報道は犯罪者の糾弾に重きが置かれるあまり犯罪を生む社会の矛盾を伝えることがおろそかになっていると思います。この本が言うような刑事施設のない社会の実現には戦争の廃絶と等しい難しさがありますが。

takao

2
ふむ2023/10/23

xxx

1
ラディカルな監獄廃止論を解く一冊。アメリカの監獄廃止論の背景にはレイシャルプロファイリング、性暴力といった人種差別や性差別の問題が土台にある。監獄制度は「邪悪な奴ら」をプロファイリングし、「好ましからざる者が処分される抽象的な場」となり、それにより「我々は監獄に不釣り合いに多くの人々を送り込んでいる地域社会の問題を真剣に考える責任を感じないで済ませている」。確かに彼らが犯罪に至った外的要因を「自己責任」で済まし見えなくする、結果的に監獄内で行われる虐待に目を瞑ってしまう、日本でも応用可能な理論だろう2023/05/11

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1
監獄とは権利を剥奪する場だからもともと権利を認められていない奴隷や女性が収監されることはなかったが、奴隷制が廃止され男女平等の権利が建前上認められると、そのまま監獄に引き摺り込まれ、人種差別も女性差別も完璧に維持され、タダ同然の労働力として使い倒され、それが民間ビジネスの喰い物となり、年々収容者が増大していく、しかも非白人、女性の増加割合がべらぼうに高いという恐ろしい事実。そんな監獄など廃絶し、人の行為を非犯罪化して様々なケアを充実させよというラディカルな問いかけ。2020/09/02

kk5

1
経済に組み込まれ膨張を続ける監獄の問題点を扱った一冊。更生目的のはずの獄中作業が企業利益と結びつく危険性は日本も同様でしょうか。著者の目指す監獄廃止、弱者が監獄に至るプロセスを教育や医療福祉の充実で断絶する、という考えは素直に共感します。ただ、末尾の凶悪犯罪に対する「最も劇的な和解の実験の成功例」は疑問。そりゃごめんで済めば監獄も要らないでしょうが、感情的な私的報復を定量的な罰に置き換える上で監獄が存在している面もあるので、皆が感情を制御できるなら極論不当な収監だって許せるんでは、と思ってしまいました。2012/12/28

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