出版社内容情報
日本画に霊的な象徴世界を開いた独自な達成の来歴を語る、自伝的画論収集。華と蝶と月と仏画の伝統と西ロマン主義の最先端とが融合し結晶した幻想空間の秘密とは何か。画家の異様な目が同世代と対話する、一つの記録。
内容説明
仏画の伝統と西欧ロマンティシズムとの円融―比類ない幻想世界を開いた、魂の歩みを語る。画家の特異な眼が切り取った「ある昭和史」。
目次
第1章 幻華
第2章 黄蝶夢
間奏の章
第3章 白道
第4章 邂逅
終章 月明
著者等紹介
近藤弘明[コンドウコウメイ]
1924年、東京下谷の飛不動正宝院という天台宗三井寺派の寺に生まれる。49年、東京美術学校日本画科を卒業。50年、創造美術第3回展に初入選。54年、新制作協会展で新作家賞受賞。以後、受賞を重ね同協会会員となる。65年、日本国際美術展でブリヂストン美術館賞受賞。71年、第1回山種美術館賞展で優秀賞受賞。74年、創画会の結成に参加。75年、第7回日本芸術大賞受賞「ひとつの神秘的空間を示す画業に対して」。77年、NHKの番組「美をさぐる」に出演。78年、国際交流基金によるヨーロッパ巡回の現代日本画展に加山又造、横山操らと出品。87年、創画会を退会、以降は個展を中心に作品を発表する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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