内容説明
緑の谷を産業廃棄物で埋め尽くし、「東洋一」の処分場に―。一九九〇年代に岐阜県御嵩町で浮上した巨大計画は、慎重な姿勢の町長への襲撃事件と住民投票での圧倒的反対で全国の注目を集めた。暴力・金力・権力と対決したその前町長が、退任後の今、生々しい体験を初めて克明につづり、利権に群がる魑魅魍魎の姿を描くとともに、廃棄物・環境問題の展望を明らかにする。
目次
第1章 舞い降りた異端の町長
第2章 魅入られた木曽川の谷
第3章 町民の知らぬところで
第4章 処分場計画との対決
第5章 不条理への疑問と懸念
第6章 甘い蜜に群がる魑魅魍魎たち
第7章 嵐のなかの住民投票
第8章 「カネより命」の選択
第9章 産廃の呪縛を解く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
katta
3
90年代半ば、木曽川の上流に大規模産廃処理施設の建設計画がたてられた。積極的な岐阜県に反して地元御嵩町は敢然と叛旗を翻した。NHK記者からこの町の町長に転身した著者がこの騒動の最中襲われ、半死半生の怪我を負う。12年間にわたり、産廃業者、岐阜県との戦いの記録の一部始終。ゴミは安いところに流れる、って名言だと思う。息詰まる傑作。2009/09/08
takao
2
ふむ2023/07/02
1.3manen
2
核のゴミである放射性廃棄物の受け入れの問題も原発周辺自治体からブーイングが起きているが、本書は産廃処理場を巡る見えない世界を見える化してくれる好著。暴漢に襲撃され、重傷を負い、ICUでは激痛で苦しまれた由(8ページ)。想像を絶する壮絶な町長の重責を思う。評者も京都へ向かう際には国道21号で当地を通過していた(今はバイパスへ)。ジャーナリストから町長への転身。民主的な選挙の実現。産廃も放射性廃棄物にも共通なのは、「埋め立て終了後も永久に残る」(125ページ)だと評者は理解するが、次世代以降も苦悶の悩み重し。2012/10/10
midnightbluesky
1
暴力装置に関する記述が多いかと思いきや、自然・環境保護とか、自治体運営に関する記述もたくさんあり、おどろおどろしいタイトルのイメージからはほど遠い真面目な内容。“ルビコン川”のくだりはほのぼの。 2010/03/31
つかほ
0
廃棄物処理関係の行政について勉強になります。2016/07/18




