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男たちの帝国―ヴィルヘルム2世からナチスへ

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  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000223881
  • NDC分類 384.7
  • Cコード C0022

内容説明

クィア・スタディーズの視点から、これまでのヘテロを軸とした「知」を問い直すため、「われわれ」の問題として新たな歴史学の視点を持つクィア・ヒストリーを提唱し、近現代のドイツ史の深層を掘り起こしてゆく。

目次

序章 一人称で語るクィア・ヒストリー(「われわれ」;クィア・ヒストリー)
第1章 ドイツ帝国の黄昏と性愛(性愛と帝政;皇帝ヴィルヘルム二世の性愛 ほか)
第2章 男たちの祝祭―二つの後継者(「同性愛者」の誕生;ミソジニーの同盟―「男性同盟論」の系譜 ほか)
第3章 ナチズムと同性愛(突撃隊長レームから親衛隊長ヒムラーへ;将軍事件 ほか)
第4章 戦後の憂鬱(解放されない「同性愛者」;エイズから同性婚へ)

著者等紹介

星乃治彦[ホシノハルヒコ]
1955年熊本市生まれ。福岡大学人文学部教授、博士(文学)、博士(法学)。専攻はドイツを中心とした現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

in medio tutissimus ibis.

2
同性愛者としての「われわれ」の視点から歴史を語ると言いう意欲的な試みはしかし、あらかじめ頓挫していたことが明らかになる。その「われわれ」を「彼ら」は定義し排除してきたが、それは結局は政治の団結や闘争の道具として恣意的に使う為だったという事実が明らかになるからだ。ねじれた形ではあれファシズムの所産である為に「われわれ」は、そうである限り自己の定義に悩み、無関係な闘争へ動員される恐れに晒され続ける。著者の述べるのとは真逆に、「われわれ」こそが先駆的同性愛者のみならずレームやヒムラーをも内面化してしまっている。2022/04/01

ホンドテン

0
図書館で。2010/12/30

Aby

0
本書で扱われるのは,19世紀末以降ヨーロッパにおいて形作られたカッコをつけた「同性愛者」である(p.199).帝国主義国家,総力戦,「ハッピーファミリー」を維持するための家族の再生産の対極にあり,社会の害悪とされた過程と把握した.2014/09/01

ぴぃおう

0
ナチスによる同性愛者の迫害を詳しく扱っていて、読みやすくて、かつ著者が日本人って本当に珍しい貴重な一冊、おすすめ。描いている時代はWWⅡやドイツだけではないが。 冒頭の、著者がかつて言われたという一言「そんな研究していたらホモに間違えられますよ?」にまずガツンとやられる。(勿論著者は自分がゲイ『ではない』なんて一言もカミングアウトしていない)その自然で当たり前な言葉に潜む無邪気な悪意が多分この本のすべて。

ckagami

0
ドイツ史の日本語基本文献で主な言及が山川「大系」っていうのがなんともモニョる。2010/06/21

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