出版社内容情報
「豚になってでも生きろ」――李芳根の助けで日本に逃れた南承之。済州島に残った芳根が自殺した日の夜、承之と芳根の実妹で東京に住む有媛は同時に芳根の夢を見る。二つに割れてそれぞれの心の中に生きる芳根の魂が二人を引き寄せていく。『火山島』の続々編にあたる本作は、金石範文学の原点であり、巨大な小説の終わりでもある。
内容説明
「豚になってでも生きろ」―李芳根の助けで日本に逃れた南承之。済州島に残った芳根が自殺した日の夜、承之と芳根の実妹で東京に住む有媛は同時に芳根の夢を見る。二つに割れてそれぞれの心の中に生きる芳根の魂が二人を引き寄せていく。名作『火山島』の続々編にあたる本作は、金石範文学の原点であり、巨大な小説の終わりでもある。
著者等紹介
金石範[キムソクポム]
1925年大阪生まれ。1957年「鴉の死」発表。当初朝鮮総連系の活動家だったが、60年代に離れ、以後祖国への熱い思いは持ちつつ、韓国政府とも北朝鮮政府とも対峙し、国難な中で創作活動を持続させる。代表作は、済州島4・3事件を壮大なスケールで描いた『火山島』(1983‐97年)全7巻(大佛次郎賞、毎日芸術賞、文藝春秋。2015年に岩波オンデマンドブックスとして復刊)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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