イスラムを生きる人びと―伝統と「革命」のあいだで

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  • サイズ B6判/ページ数 304p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000221917
  • NDC分類 302.26
  • Cコード C0036

出版社内容情報

民衆によって多くの国で独裁政権が倒された「アラブの春」.今その後の民主化を主導するムスリム同胞団などのイスラム勢力に注目が集まっている.いまだ根強い原理主義的なイメージとは異なる,人びとの生活に根差した社会や生き方のルールとしてのイスラムのあり方を,長年中東での取材を続けてきた新聞記者が鮮やかに描き出す.

内容説明

「アラブの春」をもたらしたものは何か。社会や生き方のルールとして人びとの生活に根差すしなやかなイスラムの姿を長年中東での取材を続けてきた新聞記者が鮮やかに描き出す。

目次

第1章 説教師フセイン
第2章 社会のルール
第3章 アズハルの権威
第4章 変わる社会の中で
第5章 伝統と現代のはざまで
第6章 反イスラムの圧力―厳格派と世俗派
第7章 ムスリム同胞団―草の根のネットワーク
第8章 ムスリム同胞団の挑戦
第9章 パレスチナ―戦いのイスラム
第10章 “アラブの春”とイスラム再興

著者等紹介

川上泰徳[カワカミヤスノリ]
ジャーナリスト、朝日新聞記者。1956年長崎県生まれ。大阪外国語大学(現・大阪大学外国語学部)アラビア語科卒。1981年朝日新聞社入社。特派員として中東アフリカ総局員(カイロ)、エルサレム、バグダッド、中東アフリカ総局長を経て、編集委員、論説委員。2009年から12年3月まで中東駐在編集委員。2010年6月より、朝日新聞社の有料Webマガジン「Asahi中東マガジン」編集人。中東報道で、2002年度ボーン・上田記念国際記者賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

順子

6
学生時代にアフリカの女性割礼を授業で聞いたが中東でもやっていた(やっている)とは新たな衝撃。これについては別の機会にデモ参加でも署名でもする。しかし政教分離が絶対!という私の価値観が邪魔して内容がすんなり頭に入ってこなかった。イスラムの教えは平和的で弱者を助け柔軟な解釈で生活の隅々まで行きわたる。悪くないんじゃない?…いやダメダメ、宗教と政治は切り離さないと。って日本人的価値観がジャマして歩み寄れない。受け入れられなくても少しは理解は出来たけど…理解してはいけないような気がするのはなぜ?自分の中の偏見?2018/08/20

メルセ・ひすい

2
15-154「イスラム!なぜ豚食しない」? 断食、一日五回も礼拝するか? 神の啓示の聖典「コーラン」・預言者ムハンマドの伝承録「ハディース」が基本なのだ。今エジプトのトレンド!と言えば「ムスリム同胞団」あなたはイスラムをステレオタイプの原理主義者ととらえてはいないか?「アラブの春」をもたらしたものは何か。原理主義的なイメージとは異なる、人びとの生活に根差した社会や生き方のルールとしてのイスラムのあり方を、長年中東での取材を続けてきた新聞記者が鮮やかに描き出す。パレスチナ紛争、イラク戦争とはなんだったのか。2012/05/15

takao

1
ふむ2025/06/27

壱萬参仟縁

1
はじめに で著者がその心情を吐露しているように、40歳間際にして特派員となり、ジャーナリズムの基本の「人に会う」、「現場に行く」とは、評者の私塾集客と同様である。男の小生には計り知れない痛さだが、女性の割礼(102ページ)の出血が酷い(108ページ)。評者も泌尿器科にて血尿の原因を調べてもらうときに超痛かった(=お産と同様)のを想起した。肌を見せない、貞淑というようだが、女性の自由を奪っているので、最近では男女共同参画の機会が増えているようだ。宗教上の差別は平等になるのはいいことだと地球市民として思う。2012/10/10

Nunokawa Takaki

0
この本を読むことで、「イスラム」というものが彼らの日常生活で具体的にどのように機能しているのか非常によく分かったと同時に、自分が部分的にしか理解していなかったところのもやもやがやや解消された。難解な専門書を読むだけでは、「ホラ制度」や「オルフィ婚」、また女性割礼の是非をめぐる問題は知る由もなかっただろう。こういった宗教、文化などは頭で理解するよりも実際に体験するのが一番良いのだろうと再認識した。今までムスリム同胞団に対して良いイメージはなかったが、意外と人道的で利他的な集まりだったことを知って見直した。2013/11/01

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