いま、先生は

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  • サイズ B6判/ページ数 190p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000221870
  • NDC分類 374.3
  • Cコード C0037

内容説明

早期退職を選ぶベテラン、力尽きて過労死する者、心を病む者、病いから復帰する者、迷い苦しみながら仕事をおぼえていく新人たち…。教師という過酷な、しかしひとを惹きつけてやまない仕事の“現在”をあぶり出す。この事態を打開する「解」はどこにあるのか。

目次

1 教壇を去る教師たち
2 多忙の果てに
3 ある教師の死
4 心を病む
5 非正規の教師たち
6 若い教師たち
7 復職した学校で
読者からの反響編

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

11
「くそばばあ」とノートに書く児童(ⅺページ)。マスコミの大人が流す情報を反復しているのだろう。子供は大人の合わせ鏡。現場の悲惨さは、いじめや体罰で出てきているが、氷山の一角であり、もっと別の問題も内包しているとみてよい。授業妨害というのは信頼関係ができていない証。早期退職というとき、上司との折り合いの悪さも一因というのは理解できる(11ページ~)。退職した校長が部下からよく思われていない者もいることは忘れてほしくないものだ。大学もそうだが、雑務だらけで本来の大事な仕事に支障では。伊那北高の厚氏過労死も酷。2013/02/21

ERNESTO

6
雑務に追われ、生徒に向きあう時間を取れず、労働者としての権利を守られない教員や、更に輪をかけて劣悪で不安な環境の講師が、現場でどのように悩み苦しみ、自死を選び、体を壊し、遺族も労災認定を受ける為に闘わねばならないかを記している。 新聞連載ゆえか、掘り下げは浅い気もする。 そうであっても、個人業務でなくチームワークとして行う土壌がないほど皆が疲弊しきっていることは、示されている。 産業界にとって、一定レベルの知識を持つ従順な労働力を作り続けてきた教育工場も、今やシステム自体が破綻している。 2013/07/05

それいゆ

5
早期退職、過労死、自殺、心を病む教師、とんでもない親の増加。この本を読むことで気が滅入ってしまいます。これから教師を目指そうとする人たちが読めば、気持ちが萎えるのではないでしょうか?教師という仕事は忙しさの質が変わってきていることもあって大変ですが、関西や首都圏の都市部で高く、秋田県がもっとも低い中途退職率からも分かるように、その大変さは地域による差が歴然としてあります。この本では、レポートしているだけで、教師の数を増やす。個々の教師を孤立させない。くらいしか言わずに具体的な改善の方策を提言していません。2012/01/25

エイドリアン

3
職員室で読んでいて、何だか涙が止まらなくなって(T_T)必死で抑えました。 共感しまくりです。特に非正規の教師たち。 非正規だけど私は教師だと少しの誇りを持って働いているその気持ちが支えです。 あとはやっぱり生徒たちの笑顔(*⌒-⌒*)が宝物v(^_^)v2011/11/18

Sugaya Masaki

2
とにかく現在の学校は個人主義が蔓延している。 個人課題で教育を行うことが当然になっていて、これでは組織も連携もあったもんじゃあない。評価圧力が教員の意欲低下につながるのも個人主義の弊害である(評価軸が各人で異なるため健全な評価圧力がかからない)。また、能力面で考えても個人の能力などたかが知れている。集団課題化するためには校長のリーダーシップ(≒共認形成力)も必要だが、それ以上に教員が意識を変革することが先決。ただし、学校にいてはその必要性に気付くことはできない(気もする)。2017/06/28

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