• ポイントキャンペーン

ルポ 諌早の叫び―よみがえれ干潟ともやいの心

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 216,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000221498
  • NDC分類 517.3
  • Cコード C0036

内容説明

「無駄な公共事業」「環境破壊」の批判にもかかわらず強引に進められる諌早湾干拓事業。干拓の影響で漁業が崩壊し、その干拓の工事現場で働かざるを得なくなったために干拓を推進している湾内の漁民、漁獲量の激減に苦しむ湾外の漁民―被害者同士が国や県によって対立に追い込まれてゆく悲劇的構造を、当事者たちの声を通して浮き彫りにする渾身のルポルタージュ。

目次

第1章 はじかれた者たち―諌早湾に生きる農民と漁民(一九九七年~二〇〇二年)(ある町議の蹉跌;追われた組合長)
第2章 叫ぶ漁師、うめく漁師―湾内と湾外の対立(二〇〇一年~〇二年)(酷薄な現実;第二のギロチン)
第3章 死の海―干拓をしいる力、圧殺される漁民(二〇〇三年~〇四年)(干拓ファシズム;苦役)
第4章 よみがえれ!「もやいの心」―有明海復興への祈り(二〇〇四年~〇五年)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

21
9年前の本。 農水省で働きたいと思った時期があった。 だが、諫早干拓問題をみると、 働かなくてよかったのかもしれない。 現地漁業者らには迷惑だから。 農民の話から農水省への不信感は相当 なものとわかったという(14頁)。 干拓の最大の目的は防災。 農地を望まないのに防災を期待するが ゆえに追従する農民(16頁)。 後に農水大臣となり、 自殺に追い込まれた松岡利勝氏は、 自民党ある限り排水門をあけることはやらない (22頁)と豪語した。 2014/06/09

ふさたろう

1
国の力の強さというものをまざまざと見せつけられる。マスコミの無作為な偏重報道、行政の意図的な無作為。われわれは一体歴史を何のために学んでいるのだろう。イギリスの分断統治のような農水省の地元民への対応も、今まさに目の前で行われているというのに、現在の自分たちに直接結びつけて考えることができていない。諫早の問題は、ただ単に環境の問題に矮小するべきではなく、地方自治をどうするのか、日本の農業・漁業を将来的にどうするのか、マスコミのあり方はどうあるべきなのか、さまざまなことを包括的に取り扱うべきなのだと思う。2010/06/25

尾張こまき

0
何回も泣きました、どうですこれみんな大好き「泣ける本」でしょう。ぜひ皆さんに読んで欲しい。この惨状を作っておいて漁民に「天罰ですたい」なんて言わせるとは・・・農水省よ!でも泣けるだけじゃなくて笑いの要素もあるよ!減反で大義の変更を余儀なくされた結果の「河口ダム」論に思わず爆笑。怒りたい人にももちろんオススメ!「防災には代替策がある、有明海の再生には代替策はない」。あとがきに言う「諫早湾干拓は日本の民主主義の貧しさの象徴」、至言です。おっと!巻末の参考文献の中にわたしの・・・いえなんでもないです。2014/11/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/609342
  • ご注意事項

最近チェックした商品