出版社内容情報
32歳で古本業を開業，岩波書店90年の歴史を始めた岩波茂雄．彼に寄せられた著者・読者からの厖大な書簡は，大正・昭和の激動期の出版活動及び人的関係，時代との関わりを知る上での貴重な資料といえる．創業期の企画活動に深く関わる90人の書簡と三木清・青春時代の畏友木山熊次郎の書簡，全差出人リストを付して提供．
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
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農業経済学者の東畑精一氏から（５０頁～）。日本は真似がうまいのじやなくて、他国の長所をtranscendするのが、うまいのじやと云ふ議論をこちらで日本人の気焔として見たことがありますが、何もそうとも云ひたくて云へぬと思ふ（５３頁）。小泉信三氏からは、我読書界の水準を引上ぐることは蓋し岩波書店の信用と力とを以てせざれば能くすべからず（９５頁）。駒ケ根市赤穂の小林勇氏は、農村にとつて娯楽提供は急ぐ必要のあることとしている（２３４頁）。2016/02/16
