出版社内容情報
帝国日本の脆弱な経済基盤を下支えした〈麻薬〉.その流通販売の末端には,移民として東北アジア全域に渡った朝鮮人たちがいた.彼らは何故麻薬を売らねばならなかったのか.被植民者を通じて,帝国の麻薬政策の輪郭を描く.
内容説明
逼迫する戦費を下支えすべく帝国日本は麻薬産業に手を出した―それは「密売人」としての朝鮮人を生んでいく。なぜ彼ら・彼女らはアヘン・麻薬の生産・流通・販売の「尖兵」たらざるを得なかったのか。本書はその背後の構造を丹念に問うことで、宗主国の戦況と国際関係に応じて変更される政策と、それによる社会変貌、そして海外という空間で生存を図ろうとする被植民者とが織り成す動態として植民地経済史を描き直す意欲作である。
目次
第1章 二〇世紀前半における日本のアヘン政策
第2章 中国における麻薬拡散と日本
第3章 朝鮮における日本のアヘン政策
第4章 在満朝鮮人のアヘン・麻薬密売
第5章 華北移住朝鮮人によるアヘン・麻薬の密売
第6章 ロシア移住朝鮮人とアヘン
著者等紹介
朴橿[パクガン]
釜山外国語大学校人文社会学部歴史観光学科教授。専攻は朝鮮近代史。高麗大学大学院史学科卒業。博士(文学)
小林元裕[コバヤシモトヒロ]
東海大学文学部教授。専攻は日中近現代史。立教大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得退学。博士(文学)
吉澤文寿[ヨシザワフミトシ]
新潟国際情報大学国際学部教授。専攻は朝鮮現代史、日朝関係史。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)
権寧俊[クォンヨンジュン]
新潟県立大学国際地域学部教授。専攻は東アジア国際関係史、言語社会学。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程修了。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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