「アンネ・フランク」を超えて―かくまわれたユダヤの子供達の証言

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 389,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000220644
  • NDC分類 235.9
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ナチ占領下のオランダで非ユダヤの家庭にかくまわれ,生き延びた子どもたちを待っていたのは,壮絶な戦後だった。70名に及ぶ克明なインタビュー記録をもとに,アンネ・フランク崇拝神話の陰に隠され,ホロコースト研究で軽視されてきた個々人の経験と,オランダ現代史の暗部に光をあてる。家族社会学から提示する新しい歴史像。

内容説明

ナチス占領下のオランダで非ユダヤの家庭にかくまわれ、生き延びた子供達を待っていたのは、壮絶な戦後だった。七〇名に及ぶ克明なインタビュー記録をもとに、アンネ・フランク崇拝神話の陰に隠されてきた個々人の経験と、戦後史の暗部に光をあてる。家族社会学による新たなアプローチ。

目次

第1章 かくまわれた子供達の歴史と記憶
第2章 戦前と戦時中―オランダとユダヤ人
第3章 戦後―ユダヤ人とオランダ
第4章 「私の母は金切り声で叫びに叫んだ」―占領、戦争、そして潜伏の記憶
第5章 「私は家に帰った。しかし、ホームシックになった」―両親がどちらも戻った場合
第6章 「親達は頭がおかしくなっていた」―親が一人だけ戻った場合
第7章 「私は何者か?」―家族と同居した孤児達
第8章 「優しい言葉をかけてもらったことは一度もなかった」―ユダヤ人孤児院における生活
第9章 戦後の生活をつくり出す場合、集合的記憶をつくり出す場合―個人的なことから政治的なことへ
結論

著者等紹介

ウルフ,ダイアン・ローレン[ウルフ,ダイアンローレン][Wolf,Diane Lauren]
カリフォルニア大学デービス校、社会学教授。ホロコーストおよびジェンダーをテーマに精力的な研究を進めている

小岸昭[コギシアキラ]
1937年生。京都大学文学部独文科修士課程修了。京都大学名誉教授

梅津真[ウメツシン]
1950年生。北海道大学文学部独語独文学科博士後期課程単位取得満期退学。現在、北海道情報大学経営情報学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ルナティック

4
「・・・本書はアンネ・フランクの断ち切られた生涯の物語を越えた先に目を向けようとするものであり・・・」というように、オランダで潜伏していた子供達の証言&その研究書です。収容所体験者ではない=潜伏は幸運だった、という眼差しから声を挙げる事を求められなく、大人になった人々の声は胸を突き刺します。「・・・オランダは、国内のユダヤ人が強制移送され、死亡した比率が、東欧の国ポーランドのそれに近い、西欧で唯一の国・・・」という事は、周知されていないのでは?ある程度予備知識がないと、困難な本です。2011/04/21

鈴木律

1
オランダ・ユダヤ人でホロコーストの際にかくまわれ、生き延びた子どもたちの戦中・戦後の人生を丁寧に調べ、まとめたもの。肯定的な感情のすぐあとに否定的感情が何の接続詞もなく並列で書かれていたりして、とにかく読みづらかったのだけど、「かくまわれた子ども」だった人々の抑圧された苦しさはよく分かった。オランダという国が、決してユダヤ人に対して好意的ではなかったことや、戦後70年を過ぎた最近になって、国としてユダヤ人をホロコーストへ送ることへの加担を謝罪したことも初めて知った。2017/08/26

Arte

0
ナチ支配下のオランダを匿われて生き抜いたユダヤ人の子供達の戦後の生活を聞き取りしてまとめた本。なのだが、子供達の証言が出てくるまでが長い長い。2023/10/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2424583
  • ご注意事項

最近チェックした商品