出版社内容情報
「排除を通じた包摂」によって人間の生を統治する主権権力のありようを暴き出したアガンベン。その政治哲学は、強烈なアクチュアリティをもってわれわれに迫ってくる。いまもっとも注目される思想家の初期から現在にいたる知的営為の全貌を解説。
内容説明
ベンヤミン、アーレント、フーコーらの思索をさらに突き詰め、古代から現代まで通底する主権権力のありようを暴き出したアガンベン(1942‐)の政治哲学は、強烈なアクチュアリティをもってわれわれに迫ってくる。ローマ古法にみられる神の法からも世俗の法からも排除された存在「ホモ・サケル」をキー概念に、彼はいかなる新たな思考の可能性を切り拓いたのか。いまもっとも注目される現代イタリアの思想家の知的営みの全貌を、方法論的特質、初期から現在にいたる思索の道筋、思想史的位置づけまで含めて包括的に解説する。
目次
第1章 はじめに
第2章 アガンベンの文献学的方法
第3章 哲学と文学とのあいだに開く思索の道(経験という問題(『中味のない人間』『スタンツェ』『幼児期と歴史』)
現勢態と潜勢態(『言葉と死』『ポテンシャリティーズ』))
第4章 ホモ・サケル・プロジェクト(主権のパラドクス;例外の論理;剥き出しの生(アリストテレス、フーコー、ベンヤミン)
“ホモ・サケル”
近代の「ノモス」としての収容所
主権性から脱する道
ホモ・サケル・プロジェクトの批判と文脈)
第5章 エコノミーの系譜学
著者等紹介
ゴイレン,エファ[ゴイレン,エファ][Geulen,Eva]
1962年ドイツ生まれ。現在、ボン大学教授(近現代ドイツ文学講座)。フライブルク大学やジョンズ・ホプキンズ大学などで学び、1989年に学位取得。18世紀から現在までのドイツ語圏文学、哲学、文献学に通暁する
岩崎稔[イワサキミノル]
1956年生まれ。現在、東京外国語大学教授。哲学/政治思想
大澤俊朗[オオサワトシロウ]
1976年生まれ。現在、東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程。ドイツ思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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