内容説明
朝鮮民族の独立以後初めて書かれた『朝鮮史』。朝鮮戦争下において「朝鮮人の苦悩を自己の苦悩とすることが、朝鮮史研究の起点である」という姿勢のもとに著された。朝鮮を歴史的に認識するための最良の概説書。
目次
第1章 原始時代
第2章 古代國家の形成―三國時代
第3章 新羅王朝
第4章 高麗王朝
第5章 李氏朝鮮王朝
第6章 近代列強の朝鮮侵略
第7章 日本統治下の朝鮮
第8章 朝鮮民族の解放と苦惱
著者等紹介
旗田巍[ハタダタカシ]
1908‐1994。1931年東京帝国大学東洋史学科卒業。1950年東京都立大学人文学部教授、のち名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kosho
0
戦後日本における、日本人による初の朝鮮通史。この本は朝鮮戦争さなかの1951年に出版された。本書の「序」で旗田は、「いまや朝鮮史の研究は新たな再出発の時期に臨んでいる。従来の成果を汲み取ると同時に、それを乗りこえ、新しい朝鮮史を開拓せねばならない。何よりも朝鮮の人間が歩んで来た朝鮮人の歴史を研究せねばならない。いま苦難の鉄火にまきこまれている朝鮮人の苦悩を自己の苦悩とすることが、朝鮮史研究の起点であると思う」(ⅴ頁)と述べている。この言葉に、痛烈な批判を浴びせかけたのが、歴史家・山辺健太郎であった。彼は書2013/02/03