岩波講座 日本経済の歴史〈4〉近代2―第一次世界大戦期から日中戦争前(1914‐1936)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 304p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000114042
  • NDC分類 332.1
  • Cコード C0321

出版社内容情報

大戦による「幸運」な債権国化と重化学工業の発展、先進国へのキャッチアップの足がかりを得た日本。二〇年代後半の恐慌、三〇年代前半の円安と政府需要による回復を経て、欧米に比して高い一人あたりGDP成長率を達成する。

内容説明

国際収支危機にあった日本は、第一次世界大戦によって債務国から債権国へ転換するとともに、輸入代替化が重化学工業の発展を促し、先進国へのキャッチアップの足がかりを得ることができた。戦後反動恐慌から金融恐慌・昭和恐慌と、相次ぐ恐慌によって落ち込んだ1920年代の日本経済は、30年代前半には大幅な円安と政府需要によって急速に回復し、1人あたりGDP成長率では欧米先針国を凌駕するにいたる。

目次

第1章 労働と人口 戦間期の労働市場・雇用関係・人的資本形成(労働市場政策の展開;社員の世界・職工の世界―雇用関係の日本的展開;中等実業教育を通じた人的資本形成)
第2章 金融 銀行業の産業組織と産業・企業金融(戦前日本の金融システム―選択的文献サーベイ;金融システムの長期的概観;銀行業の産業組織と「機関銀行」;銀行退出の波と金融システムの変化;金融システムの構造・機能・進化)
第3章 農業と土地用益 戦間期の農業と土地所有(日本農業と農村問題;都市の土地所有と不動産経営)
第4章 鉱工業 戦間期における産業構造の変遷と国際競争(工業化の深化と国際競争;産業構造と動力・エネルギーの変遷;グローバリゼーションの進展と日本の鉱工業;農業部門と関連した工業部門の勃興;産業構造の変化と国際競争の激化)
第5章 商業とサービス 戦間期の商業と公益事業(世界貿易と日本;商業と海運;陸運業の展開;電力・ガス事業の生成と発展)

著者等紹介

深尾京司[フカオキョウジ]
1956年生まれ。一橋大学経済研究所教授。研究分野:マクロ経済学、国際経済学、経済史

中村尚史[ナカムラナオフミ]
1966年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。研究分野:日本経済史、日本経営史、鉄道史、地域経済史

中林真幸[ナカバヤシマサキ]
1969年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。研究分野:経済史、経営史、取引システム、比較制度分析

寺西重郎[テラニシジュウロウ]
1942年生まれ。一橋大学名誉教授。研究分野:金融論、日本経済論

宮本又郎[ミヤモトマタオ]
1943年生まれ。大阪大学名誉教授。研究分野:日本経済史、日本経営史

阿部武司[アベタケシ]
1952年生まれ。国士舘大学政経学部教授。研究分野:近代日本経済史、比較経営史

坂根嘉弘[サカネヨシヒロ]
1956年生まれ。広島修道大学商学部教授。研究分野:日本経済史、日本農業史

川口大司[カワグチダイジ]
1971年生まれ。東京大学大学院経済学研究科教授。研究分野:労働経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

cochou

0
小作争議の要因として所得の期待水準と現実水準との差が拡大すると下層民衆の不満が高まり社会的政治的不安定性をもたらすというギャップ仮説が興味深い。 国際産業競争ではインドの鉄鋼財閥タタ、中国の綿業との競合関係が面白い。2018/08/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12443587
  • ご注意事項

最近チェックした商品