岩波講座 日本経済の歴史〈1〉中世―11世紀から16世紀後半

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  • サイズ A5判/ページ数 280p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000114011
  • NDC分類 332.1
  • Cコード C0321

出版社内容情報

本格的な市場経済社会の起点は中世にあった。多彩で地道な実証研究の成果と、新たに推計されたGDPをはじめとする農業生産・人口・物価・賃金などの各種経済指標を用いて五〇〇年にわたる中世経済の立体像を示す。

内容説明

近代化を準備したといわれる「近世」よりもさらに以前の日本社会において経済活動は活発に行われていた。―律令制と中央集権的な古代国家から、荘園制と分権的な社会に移行した「中世」において本格的な市場経済社会が起こった。そして、戦国期、持続的な成長が始まる。多彩で地道な実証研究の成果と、新たに推定されたGDPをはじめとする農業生産・人口・物価・賃金等の数値を用いて、中世経済の立体像を示す。

目次

序章(成長とマクロ経済;政府の役割 ほか)
第1章 労働と人口―人口と都市化と就業構造(問題の所在;人口史における中世 ほか)
第2章 金融―鋳造の自由と金融の自由(中世貨幣―渡来銭の時代;中世の金融)
第3章 農業と土地用益―農民の定住化と土地の証券化(中世の農業構造;中世における不動産価格の決定構造 ほか)
第4章 鉱工業―中世の諸産業(醸造業;製紙業 ほか)
第5章 商業とサービス―中世の交易(中世社会構造の特質;貿易の諸相 ほか)
巻末付録 生産・物価・所得の推定

著者等紹介

深尾京司[フカオキョウジ]
1956年生まれ。一橋大学経済研究所教授。研究分野:マクロ経済学、国際経済学、経済史

中村尚史[ナカムラナオフミ]
1966年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。研究分野:日本経済史、日本経営史、鉄道史、地域経済史

中林真幸[ナカバヤシマサキ]
1969年生まれ。東京大学社会科学研究所教授。研究分野:経済史、経営史、取引システム、比較制度分析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

浅香山三郎

11
面白い。要約困難だが、序章から第3章迄がとりわけ興味深い。2巻目の近世編も読んでみたい。要味読で付箋をたくさん貼つた。2018/04/28

イツシノコヲリ

4
中世の経済史について、様々な分野からの論考がある。特に人口推定に関しては、難しそうな数式も登場し、経済学は数学でもあるんだなと実感させられる。2023/02/10

四不人

4
専門ではないので、改めて経済史として中世を読むと新鮮。良く理解しないまま理解ったふりをしていたことが、よく判った。シリーズ刊行の序文がなかなか趣深い。この立場で書かれているためか、信長の選銭令の評価が割と高いが、同意見。他には金融と鉱業の項が面白かった。ちょうど読んでる『大航海時代の日本と金属交易』と内容が関連してるので、興味深い。2018/07/22

cochou

3
経済史を知ることで、政治史とは違う長期間のテーマを理解できるところがよい。中世日本は自ら貨幣を作らず、宋銭で賄っていたところが特長。金融については、徳政令と土倉の興隆衰退の様子がよくわかる。農地の所有・支配関係は複雑で用語も多種多様なので難しかった。2018/06/24

Cana.t.kazu

2
 経済的な資料から日本の中世を,読み解くという新しい視点。2021/09/06

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