出版社内容情報
デジタル情報社会は、従来の個人主義と民主主義、自由主義に大きな修正を迫っている。知と文明の行方とは?
内容説明
ウェブ文明の未来の姿を、バックミラーにのぞきながら進む。現代社会の全体像を把握し、新たな知の基盤を築くための挑戦。
目次
1 ネットは社会をどう変えるか(制度と技術と民主主義―インターネット民主主義原論;ソーシャルキャピタル・メディア・格差;「ネット社会の闇」とは何だったのか―ウェブ流言とその対処)
2 ネットと知・文化の未来(デジタル・アーカイヴの未来、ウェブ以後の歴史哲学;“海賊版”の可能性―オープンアクセスの創造力;ウェブ文明のエートス―自在、公開、伝承)
3 ウェブ文明は我々をどこに導くか(ユビキタス化する外交空間;「新デジタル時代」と新しい資本主義;アジアを移動する人々とネットカフェの風景;社会学研究とソーシャルメディア)
著者等紹介
佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年生。京都大学大学院教育学研究科教授/メディア文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽん教授(非実在系)
4
所謂情報社会論の最新の論考を集めたものであるが、論者の向いている方向・論じたいものがバラバラすぎてまとまっていない上に今後より拡散していくことが予想される。むしろこれぞ情報社会論であろう。総説を担当した佐藤卓己先生はよく頑張ったと思う。大雑把にまとめれば民衆の参加のハードルがますます下がった、ということである。今後も情報社会論は大衆社会論の発展形として様々な各論として消費されていくことは間違いない。2016/11/24
マウンテンゴリラ
3
個人的なことを言えば、デジタル技術に疎く、デジタルデバイスにも距離を置き、ネット通販等の恩恵に時々あずかっている程度のデジタル音痴旧時代人である。しかし、個人的な嗜好は差し置いて、デジタル社会がどこへ向かうのか、将来の人類にとって光明となるのか闇をもたらすのか、といったことには多少関心があった。いかにも第三者的な興味にすぎないかも知れないが、自分にとって関心の無いものが、社会にとっても意味の無いものであるとはもちろん言えないし、むしろ、その逆である場合も大いにあり得る。→(2)2017/07/13
numainu
2
評価A2016/08/15
ますたけ
0
デジタル情報社会と概括されるものの具体的断片すらない自分には難解でした。置いて行かれてしまった感覚。読めた内に入らないな。2016/09/21
yokkoishotaro
0
デジタル情報化社会と言っても多くの切り口や観点があるということを端的に示してくれた一冊だった。これからの情報技術の発展とどのように付き合っていくか考えていくための入り口として大変良かった。2019/01/26