出版社内容情報
科学/技術はいまや社会と個人に浸透し、夢への単純な投資たりえない。今後どうあるべきか、どうあり得るのかを探る。
内容説明
現代社会の全体像を把握し、新たな知の基礎を築くための挑戦。
目次
総説 アクチュアリティを取り戻す
1 科学/技術の哲学(社会派科学哲学の復権―「ポスト冷戦時代」の科学哲学の進む道の再検討;技術観のゆらぎと技術をめぐる倫理;「有用な科学」とイノベーションの概念史)
2 科学/技術をめぐる諸課題(ポスト冷戦期日本の科学技術政策;科学/技術への民主的参加の条件;日本型リスク社会;専門的判断の不定性―科学と社会の「ボタンの掛け違い」が生まれる構造と解くための条件)
3 科学/技術と文明の未来(社会における生命科学の今とこれから;科学技術の公共的意思決定と専門家の役割)
著者等紹介
中島秀人[ナカジマヒデト]
1956年生。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授/科学技術史、科学技術社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
3
今思えば私自身が社会に出た1980年代の終盤頃は、社会主義体制の崩壊の始まりや、昭和の終わり、バブル経済に浮かれ始める社会など、激動の時代であった。しかし、社会に対する問題意識の低い学生上がりの新社会人は、深くそのようなことも実感すること無く、周りもほぼ皆似たような意識状況ではなかったかと思い返される。そのようなな中でも、技術者の端くれにある者として、その頃の技術のあり方、社会の捉え方が大きく変わりつつあるということは、漠然とではあるが実感があった。すでにその頃からも産業構造は大きく変化し、→(2)2021/02/18
マウンテンゴリラ
3
我が国における科学技術といえば、どうしても明治維新以降の急速な上からの近代化によってもたらされたもの、というイメージは多くの人が抱くであろうし、概ね事実としても間違ってはいないであろうと思われる。まさにそれが、良くも悪くも日本の近代化の象徴であり、当然、急激な追随型の施策による、社会的影響も極端な形をとらざるを得なかっただろう。特に、公害問題に代表される環境破壊や石油ショックに端を発する経済成長の低下等、70年代以降は負の側面が際立つ状況になってきたと言えるだろう。→(2)2017/07/09
numainu
1
評価C2017/05/27
正親町三条ペペ
0
確認用2018/05/29