内容説明
「育てる」「真似る」「教える」「だます」「伝える」といった他者との相互作用の進化的基盤はどこにあるのか。脳のどのような作用がそれを生むのか。自己・他者の関係の原点である母子関係から出発し、人の知性や社会性の獲得にいたるしくみを、赤ちゃん学や動物学・ロボット学の成果を通して明らかにし、研究の方向性を示す。
目次
第1章 社会的相互作用とは何か
第2章 育てる・育てられる―母仔間コミュニケーションによる生物学的絆形成
第3章 真似る・真似られる―模倣の発達的・進化的変遷
第4章 教える・教えられる―進化的適応としての自然ペダゴジー
第5章 だます・協力する―マキャベリ的知性
第6章 伝える・伝えられる―コミュニケーションのリアリティ